出前寿司Records

よりどりみどりの音楽カルチャーサイト

2020年上半期のアルバム4選(From 名古屋)

2020年上半期が終わりますが、皆さんいかがお過ごしですか。 いいアルバムたくさんあるけど、ぶっちゃけ、今年は例のアレの影響で「もっともっと良作がリリースされるはずだったんだろう」って印象が強い。実際、リリースが遅れてしまったアルバムをいくつも…

音楽を愛する映画監督ジョン・カーニーが伝えたかった本当のテーマ

元バンドマンの俳優というのは世界中にゴロゴロいる。 しかし元バンドマンの映画監督はあまりいないのではないだろうか。 アイルランド出身の映画監督ジョン・カーニーがそのうちの一人だ。 彼は1993年まで「The Frames」でベースを担当しMVなども自身で手が…

リベラルアメリカの描く愛すべき保守と個人的なロカビリー

アメリカは多元的なイメージと一元的なイメージが交錯している。黒人、ヒスパニック、LGBTの権利向上や差別に対して敏感な側面もあるかと思えば、街中にアメリカ国旗がはためき、「Make America Great Again」というトランプ大統領の力強いスローガンに賛同…

ジャンプの伝統と改革を成し遂げた優秀な息子へ一時の別れを… 〜「鬼滅の刃」最終回に寄せて〜

先日、週刊少年ジャンプ令和2年24号に於いて人気漫画の「鬼滅の刃」が本編最終回を迎えた。昨年のアニメ化以降、漫画史に残る驚異的なペースで売り上げを伸ばし社会現象にまでなった「鬼滅の刃」は、ひとまず有終の美を飾った。 その人気の理由は多くの有識…

彼にしか見えない世界。彼にしか辿り着けない世界。〜初代高橋竹山のスリーストリングス〜

私が初代高橋竹山(たかはしちくざん。以降、高橋竹山と表記するが全て初代のことを指すのでご注意)を知ったのはいつの頃だったか…大学生より後。社会人となってからだったと思う。 そもそも津軽三味線という日本の伝統楽器と演奏は、近年では吉田兄弟など…

「いま」の音楽としてSusumu Yokotaを捉えてみると

Susumu Yokota。日本語表記では横田進。今年に入ってからずっと彼の音楽が気になる。彼は既に亡くなっており、その膨大な作品群も時代の波の中にほとんど埋もれかけているように思える。そんなYokotaの作品がいま、気になってしょうがない。そこになにかがあ…

イアン・マッケイが起こした革命。ディスコードレコードとストレートエッジ

今回もPUNKについて書かせてもらおうと思う。 Ian MacKaye(イアン・マッケイ)という人物を知っているだろうか。 彼は高校生ながらに音楽レーベル「Dischord Records」を立ち上げ、80年代のハードコアシーンの先頭に立った男である。 今回はイアン・マッケ…

カリスマ殺人鬼カップルみたいなオルタナティヴ・ポップデュオ「Jockstrap」によるミニアルバム『Love Is The Key To The City』を言葉で表した。

伝統的な手法をもって描かれた、パンティーの油絵の上に、切り立てほやほやの左薬指がおかれているような。薄ピンクのなめらかな肌から、ロマンチックと流血が止まらない。血液なのか絵の具なのか定かではないが、キャンバスの所々にきらめく赤のしずくが小…

COVID-19とレコ屋店員の嘆き

今日も僕は自宅待機、です。 僕は普段、都内のレコードショップの店員として働いています。2019年の1月、思い切って音楽業界に飛び込みました。日々膨大な量のCDに触れながら店頭に立ち、時には新譜のポップなども作り、最近では買取査定をこなすことも多く…

BAROQUEサブスク解禁と新曲「STAY」のお話

はじめに どうも、アキオです。昨今なかなかいろいろな業界が大変ですよね。 自粛自粛続きで困っちゃいます。 そんな中、僕の好きなバンド「BAROQUE」に本日(2020年4月3日)いろいろ動きがありましてね。いてもたってもいられなくて書くことにしました。 BARO…

一度で二度美味しいユニットのベストアルバム MYTH & ROID「MUSEUM - THE BEST OF MYTH & ROID -」

MYTH & ROID / MUSEUM - THE BEST OF MYTH & ROID - MYTH & ROIDは2015年にオーイマサヨシとのユニット「OxT」や様々なアーティストへの楽曲提供等も担当しているTom-H@ckと、同じく「OxT」でも仕事をしてきた作詞のhotaruとボーカルのMayuでデビューしたユ…

エモリバイバル入門の手引き

先日、出前寿司RecordsからCap’n Jazzについての記事が公開されて、非常に嬉しかった。 というのは、自分が元々エモが大好きだというのもあるし、自分も昔、Cap'n Jazzからの派生バンド、Joan of Arcについての記事を出前寿司Recordsで書いたことがあったか…

「日本ロック史における"史観"」について

日本のロック史におけるその"史観"となりうるアーチストに関しての意見ないし見解は、暫し人によって分かれてしまうことがある。そしてその大半がGS(グループ・サウンズ)における第一人者たるザ・スパイダースか、後にそのメンバーらが日本のポップミュージ…

地獄の門への旅路〜BAROQUE「SIN DIVISION」(2020)

はじめに 皆さんどうも。アキオです。 個人的に色々紹介したいのですが、まずはより多くの人に広まって欲しいこちらから。 BAROQUE「SIN DIVISION」(2020) I. RITUAL II. END VISION III. SIN QUALIA IV. REDME V. FALLEN VENUS VI. SUCCUBUS VII. SABBAT VI…

ピーキー・オヤナギが語るジャニーズ名曲選③少年隊/仮面舞踏会

今回紹介するのは少年隊の稀代の名曲にしてデビュー曲、仮面舞踏会です。 1985年12月12日リリース。 第28回日本レコード大賞・最優秀新人賞'86FNS歌謡祭・最優秀新人賞第17回日本歌謡大賞・優秀放送音楽新人賞 など、 デビュー曲ながらオリコンチャートでい…

CAP'N JAZZから辿る90年代EMO

EMOとは何か。EMOとは生き様だ。と言いたいがそれは答えではないだろう。 EMOとはPUNKという大きなジャンルの派生である。もっと細かく言えば、80年代後半ワシントンD.Cを中心に広がったUSハードコアが起源となり、90年代にそれらは「EMO」と呼ばれるよう…

血みどろクレイジーのダーティー・ダーク・ヒーロー「チェンソーマン」を読め!!

"そこ"に関しては個人的な感覚の話であって、故に肯定も否定もできなければされるつもりもない話なのだけれども、雑で語弊もあるやもしれない、それでも分かりやすい言い回しをするところの所謂「ロックな漫画」というものに対して俺が考えるもの、ロックを…

名古屋のインディロックが今すごい

前回、久しぶりの出前寿司Recordsへの記事投稿ということで、名古屋のシューゲイザーイベント、DREAMWAVESの感想を記事を作った。 delivery-sushi-records.hatenablog.com そして、書き終えて思った。 「今、名古屋はかっこいいバンドがいっぱいだから、誰か…

異形の音楽集団sukekiyo

はじめに まずは出前寿司Records再始動おめでとうございます。アキオです。改めて誘って頂いたDammit氏にも感謝の意を。 いろいろ記事が上がっているのを見て、まずはsukekiyoを題材に少し筆をとることにした。 sukekiyoについて まずsukekiyoというバンドだ…

アンダーグラウンド・メロディック・デス・メタル・コンピレーションの激烈傑作!第4弾!「Melancholizer vol.4」

V.A / Melancholizer vol.4 もはや一部の"界隈"では有名な明日くんが作ったネットレーベル「Melancholizer」の名を冠する名物メロディック・デス・メタルのコンピレーションCDの第4弾が2月の終わり頃に発表された。 元々は音系のメディアミックスの同人即売…

羊文学「1999/人間だった」レビュー

羊文学 / 1999/人間だった 特別な贈り物は素敵な包装紙に包まれているとより特別な感じがして嬉しい、単純なことかもしれないけれども嬉しい。 羊文学の生産限定シングル「1999/人間だった」は、2019年12月4日にリリースされたバンドからの少し早めのクリス…

第1回、名古屋のシューゲイザーイベント、DREAMWAVES(初日)

(はじめに) (ひさしぶりに出前寿司Recordsで記事を書くことができることに、感謝します。) 今年、2020年の早々に、あるイベントが名古屋で開催されると発表された。 MUSO JAPAN presents 第1回 DREAMWAVES @鶴舞DAYTRIP 今をときめくシューゲイザー・ド…

永久不滅の臓物滴る魂の遺産・THE STALIN / STALINISM NAKED

THE STALIN / STALINISM NAKED THE STALINはもういない、バンドの首謀者の遠藤ミチロウももういない、この世にいないのだ。が、しかし作品は残っている。血と肉は滅び、骨が灰となっても作品は残っている。まるで人々が魂の存在は不滅であると信じるようにア…

ピーキー・オヤナギが語るジャニーズ名曲選②SixTONES/Imitation Rain

SixTONES/Imitation Rain あなたはもうお聴きになっただろうか? ご覧の通りメンバー皆ずぶ濡れである。 SixTONESは2015年に結成。メンバーはジェシー、京本大我、松村北斗、高地優吾、森本慎太郎、田中樹の6名。故ジャニー喜多川氏による命名。当初は“シッ…

コロナショックから生まれた不屈のエンターテインメント「無観客ライヴ」

世界はいま未曾有のパニック状態にある。中国は武漢より発症されたとされる新型コロナウイルスによる一連の騒動を称して「コロナショック」と呼んでいるそれだ。 誰もがこの未知のウイルスから身を守る術を、解決法を知らずに怯えて過ごしている。時にはデマ…

歌姫不在の時代にアジアの元祖歌姫を思う。

このサイトで何か一つ記事を書くのも久々だ。久々の皆様との再会に謝辞を。初めての方には初めましての挨拶を述べさせて頂きたい。音楽や漫画、アニメが好きなオタクの戯言をまた、書き連ねていくが何卒、寛大なお心で読んで頂けるとありがたい。当方、メン…

【ライブレポ】2020.2.29.超笹祭(太平洋不知火楽団,うみのて,呂布カルマ,笹オケ,NEW OLYMPIX,spo-kyz)

笹口騒音率いる太平洋不知火楽団のレコ発ライブであり、笹口さんの他の3バンド(うみのて、笹口騒音オーケストラ、NEW OLYMPIX)も出演するスペシャルなイベント。しかも、オープニングゲストのspo-kyzに加えて、スペシャルゲストに呂布カルマ! 開演前のSEは…

寡作の天才 George Michael

みなさん、George Michaelはご存じでしょうか。 この質問を僕の同じくらいの年代の人にすると 高確率で「誰?」って返されます。 でも 「Wham!ってグループ知らない? そのグループでLast Christmas歌ってた人なんだけど」と聞くと 「あぁ、あの曲歌ってる人…

怠惰なギターに溺れる - Ulrika Spacek

最近、なんとも気怠げなバンドを見つけた。ロンドンを拠点に活動する、その名もUlrika Spacek(ウルリカ・スペイセク)。 Spotifyのオススメに出てきて、その初見では読めないバンド名とジャケットのアートワークに「ときめき」を覚えた。それで思わず再生し…

ピーキー・オヤナギが語るジャニーズ名曲選①SMAP/がんばりましょう

初めまして。ピーキー・オヤナギが語るジャニーズ名曲選ということで始めさせて頂きたいと思います。 さて、今回紹介するのは1994年発表のSMAPの名曲「がんばりましょう」。 この楽曲はジャニーズで初めてサンプリングを導入した楽曲である。 音楽におけるサ…