出前寿司Records

よりどりみどりの音楽カルチャーサイト

地獄の門への旅路〜BAROQUE「SIN DIVISION」(2020)

はじめに 

 皆さんどうも。アキオです。
個人的に色々紹介したいのですが、まずはより多くの人に広まって欲しいこちらから。

BAROQUE「SIN DIVISION」(2020)

f:id:delivery-sushi-records:20200321234823j:plain
I. RITUAL
II. END VISION
III. SIN QUALIA
IV. REDME
V. FALLEN VENUS
VI. SUCCUBUS
VII. SABBAT
VIII. GLOOMY LILITH
IX. FROZEN ABYSS
X. COCYTUS
XI. I LUCIFER
XII. INFERNO

www.youtube.com

lmusic.tokyo

www.barks.jp

spice.eplus.jp


Vo.怜、Gt.圭の2人組になってから3枚目のアルバムである。
 今作は、というか2人組になってからの3枚はすべてコンセプトアルバムだが、圭さんによると

「PLANETARY SECRET=哲学的な生命の誕生、PUER ET PUELLA=現実的な人の一生を表現、
SIN DIVISION=罪の境界線、人の罪や変態的な欲望、地獄、悪魔とは?といった、現実の中でも人が普段は隠しているようなものがテーマ」

ということらしい(PLANETARY SECRETは前々作、PUER ET PUELLAは前作のアルバム)。

 今作のアルバムは前作「PUER ET PUELLA」からおよそ半年という短いスパンでリリースされており、そのテーマも前作と今作では光と闇…分かりやすく対照的だ。
 そして、このアルバムは最後の曲「INFERNO」を現在地として、それまでの曲を通して一人の人間が闇に堕ちる過程を表しているという。

 闇を表現したSIN DIVISIONにはそれまでのBAROQUEには無かったクラブミュージック、ラーガの要素が盛り込まれ、基本的に暗く妖しい音楽、言うなればどことなく4ADレーベルのような雰囲気が漂っている。
 ただ、その音像は今までのアルバムと一変しているわけではなく、むしろ完全な地続きにある。
 それこそが、光と闇は表裏一体であることを端的に表しているし、そのすべてがBAROQUEの要素であることも感じ取れる。
 そして、ダークなコンセプチュアルの中にも疾走感あふれるロックチューンからジャジーなテイストの曲、アンビエント民族音楽など決してコンセプトに縛られすぎない幅広さも見せる。

 実はこれ、ポップなパブリックイメージがあった両人のルーツにもダークな音楽があることが伺える、初めての作品である(カタカナや小文字英語表記の頃含め、おそらくなかった)。

 そう思うとこのアルバムは
初期のヴィジュアル系に通じるプリミティブな暗さも実はBAROQUEには血として流れ、その上でBAROQUEの持ち味である表現の幅広さも組み込まれたある意味挑戦的な作品の証左
となることは間違いないだろう。

 それにしても2人になってからの3枚でBAROQUEとしての高いクオリティで美意識や方向性が示せたのは流石だし、アルバム毎にあらゆる面で、特に歌唱やギターのフレーズセンスで目覚ましい進化が見られるのも素晴らしいことである。


最後に

 短めの文章になりましたが、この先のBAROQUEがどうなるのか僕は楽しみです。なかなかハイクオリティのアルバムを連発してくれているので…。

 昔の彼らしか知らない人も、THE NOVEMBERSとの対バンで知った人たちも、普段ヴィジュアル系を聞かない人も…
とにかく音楽に興味のある人はみんな聞いてほしいです。そのくらいにはおすすめです。

(できればサブスクがあればいいのだけど…もしこの記事を見て興味があればフィジカルでもぜひ…!)


おまけ

 BAROQUEのギタリストである圭さん。
近年は全編インストでアンビエントエレクトロニカシューゲイザー要素も見られるこんなソロ作品も出しています。夜に聞きたい作品です。

www.youtube.com

www.youtube.com


(文:アキオシロートマグル)