出前寿司Records

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The Chainsmokersの明日はどっちだ

2014年の「#Selfie」を皮切りに

「Don't Let Me Down」「Closer」と次々とヒットを飛ばし、

去年はColdplayとのコラボ「Something Just Like This」でも大ヒット(年度5位)。

そしてアルバム「Memories...Do Not Open」をもって

EDMグループとして初めて1位を記録したThe Chainsmokers(意外!?)

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まさに飛ぶ鳥を落とす勢いでチャートを駆け上がっていったThe Chainsmokersですが、どうも最近様子がおかしい????

 

The Chainsmokersといえば

これとか

Closer (feat. Halsey)

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これとか

Young

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ヒットしてからはポップで歌モノ路線を追求していったイメージがある。

 

 

しかし2018年になってからリリースされたシングル「Sick Boy」。

これは何か様子がおかしい・・・。

まずMusic Videoを見てほしい。


The Chainsmokers - Sick Boy

キーボードとドラム、そしてヴォーカルの3人ではあるが絵面がバンド編成っぽい。

ついでに歌もメンバーのアンドリュー・タガートが歌いまくってます。

そして曲調。

これはEDMというか・・・オルタナティブロック?

Youtubeのコメント欄では「This sounds like a twenty one pilots」なんて

コメントが山のように。

聞いてみればわかるけどtwenty one pilotsそっくりです。

Heathens

Heathens

  • provided courtesy of iTunes

 

歌詞も「俺は病んだヤバいやつ」とか「自分のアイデンティティ」について語ったりとなんか内省的だ。ポップ調だったアルバムの雰囲気はどこへやら・・・。

 

続いてシングル「You Owe Me


The Chainsmokers - You Owe Me

サウンドは「Sick Boy」よりかは幾分ポップ。EDM特有のブレイク展開があるのでEDMっぽさは戻った気はする。

でもやっぱりtwenty one pilotsっぽい(笑)

歌詞はやっぱり不穏。「もし僕が死んだら君たちには借りがあるってことだからな」的なニュアンスで

どうやらヒット曲「#Selfie」で固定化されてしまったイメージへの抵抗とかメディアへの不平不満が歌われているっぽい。

 

そしてMusic Video。

最初は和やかな雰囲気だけど最後の方でグロ注意展開になります・・・

この辺も表面上のイメージと内面のギャップを吐露しているような感じなのでしょうかね。

 

 

最後は3月に入ってリリースされた「Everybody Hates Me


The Chainsmokers - Everybody Hates Me

これは「誰もが俺を嫌う」っていうタイトルからしてね、もう(苦笑)

サウンド自体はヒップホップっぽいけど従来のThe Chainsmokers感が戻ってきたかな~という気はしなくもないけど、歌詞的には3曲のなかで一番孤独な感じが出ていて暗い・・・。

 

さて

この今年出た3曲から見えるのはThe Chainsmokersらしさからの脱却の試み

成功と裏腹に感じてきた妬み僻み、そして批判への反論ってとこでしょうか。

さしずめ鬱期に突入した、ミスチルでいう「深海」とかあの辺の感じ。

 

実は大ヒットとは裏腹に批評家筋には嫌われまくっているThe Chainsmokers

この3曲では色々吐き出してスッキリしちゃうのか、

このままアルバム1枚作って”らしさ”から脱却していくのか。

個人的に気になるところです。(後者のほうが面白いとは思ってます笑)

 

 

(文:Showta@)