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My Mind Makes Noises レビュー(Pale Waves デビューアルバム)

 

    現在注目を集めるマンチェスター出身でthe 1975の後輩にあたるロックバンド、Pale Waves。そのデビューアルバム「My Mind Makes Noises」が9/14にリリースされた。

 今年のサマーソニックにはそれまでに出した曲を引っさげてライブをし、多くの人を虜にした。期待のルーキーである。

 

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 今回はこのアルバムを、僕の友人、あつみ君と会話形式で掘り下げていこうと思う。

(あつみ君は前回僕がデスキャブとフォクシングについて書いた記事でもコラボしている。よければそっちも読んでほしい。以下がその記事のリンクである)

風。(デスキャブとフォクシング) - 出前寿司Records

 

=========(以下、会話がスタート)=========

ジュン(以降「ジ」):まず今回の新譜、全体のざっくりした感想はどう?

あつみ(以降「あ」):1stアルバムとして完璧って印象ですね

ジ:ほほう。俺は、100点満点ってほどじゃないかな。若干金太郎飴感はある。でもデビュー作として期待されてた、用意されてた合格点は余裕でクリアしてると思う。

あ:シンセのアルペジオから入るノリのいい曲から始まって、アコースティックなバラードで終わる構成が綺麗でまとまってるますよね。金太郎飴は否定しきれないけど、それもデビュー作の醍醐味かと。

ジ:うん。始まりと終わりがきちっとしてるのは評価できるよね。じゃあ改めて、お互い既に何周かしてるだろうけど、聞きながら会話というか感想というか言い合っていこうか。

 

 

#1「Eighteen」


Pale Waves - Eighteen

 

あ:先行配信の段階でこのシンセのイントロを聞いた時からかなり好きな曲。

ジ:がっつり四つ打ちダンスロックで、新曲ながらも既に彼らの十八番って感じがしてるよね。始まりのシンセはクラフトワークとかそっちのテクノみたいでいいよね。

あ:ザ・フーの「ババ・オライリィ」も彷彿とさせますね。

ジ:歌詞もいいよね。冒頭から「この街は私を落ち込ませるけど、あなたは私が望むすべてでいようとしてくれてる」なんて。

あ:ヘザー曰く、どうやら #6「When Did I Lose It All」の歌詞の人物と同一人物だそうですよ。(※1)

ジ:なにそれドラマチックすぎでしょ。

(※1 以下ソース)

 

 

#2「There's A Honey


Pale Waves - There's A Honey

 

ジ:これが2曲目ってのがたまらないわけで。

あ:この位置にあるのがいいですね。

ジ:#2と#3はEPとかシングルとかで事前に出てて、ここで出てきて「そうそうこれこれ!」って思ってアガるよね

あ:わかりますね(笑)。今のライブだとこれは最後にやってる曲みたいです。「Television Romance」のほうが最後に向いてるような気がしますけど。

ジ:歌詞は最後っぽいね「俺の体をあげるよ。でも本当に君は俺がほしいのかな」なんて。・・・もしかしてさ。これってコンセプトアルバムなのかな。

あ:というと?

ジ:最初すごく女の子的な曲で、これは男の子の曲で、それで、最初の曲とつながってる曲があって。二人の男女のことがこのアルバムになってたりするのかな。

あ:歌詞についてはあまり追えてないのでそこにも注目していきましょうか。あと、確証がある話じゃないですが、Apple Music の歌詞欄にはマシューヒーリー(彼らの先輩、the 1975 のフロントマン)が含まれていますので、プロデューサーである彼の視点やアイデアもあるかもですね。

ジ:俺も歌詞はしっかりチェックしてなかったからね。一緒に確認していこう。

 

 

#3「Noises」

ジ:アルバムの顔ですね。

あ:歌いだしからアルバムタイトルですしね。さっきこの曲のPVを見ましたが、金髪のヘザーが可愛かったです。


Pale Waves - Noises

 

ジ:サマソニで観たときもゆらゆら揺れて、十字架にかけられたみたいなポーズもとって、まさに「クールでキュートなロックバンド」を体現したような感じだった。

あ:ヘザーのパフォーマンスいいですよね。フェミニンな可愛さとゴスっぽい動きがバンドサウンドの力強さを強調してるような。

ジ:曲の話に戻ると、#1~#3で彼らの王道というか持ち味を存分に出してくれて、これまでの彼らのおさらいもできる感じになってるんじゃないかな。

あ:最初の3曲は強い印象を与えてきますよね。シンセとユニゾンしたギターソロも粘っこくて好きです。

ジ:これは秀逸よね。ここのソロはちょっとテイストが違う。

あ:ここまでギターに割いた曲もあまりなかったんじゃないでしょうか。まあタイトルも「Noises」ですし。

ジ:こういうユニゾンの良さが先輩the1975とのうまい差別化になってる

あ:音像は似てますが、彼らはよりロック志向が強そうですね。

 

 

#4「Come In Close」

ジ:で、そんなロックを感じてたところにこれ。正直初聴きの時はびっくりしたね。

あ:ポップですよね。普通にヒットチャートに乗ってそうな。

ジ:ダンスに振り切ったこともやっちぁうんだねぇ、と思ったよ。

あ:まだあまりこれは消化できてない曲ですね。

ジ:確かにこれまでの彼らの中では異色な曲だね。でも俺は結構好き。ここでまた同じような曲がきたら「もう飽きた」って思ってたかも。

あ:変化をつける引き出しと考えると感心できますね。

ジ:歌詞は・・・・・・・・・・・・・・。すまん。切なすぎて言葉を失った。

(※2)

あ:これは男の子と女の子のどっちの曲なんでしょう。フレーズとテーマが「There's a Honey」と被る部分もありますよね。

ジ:どっちでもいけるかな。

 

(※2 以下、この曲の歌詞の一部。アルバム全体の歌詞の詳細はここへ。

https://www.azlyrics.com/p/palewaves.html )

「だれも私とあなたがどんな風にテレビを見て、そして時々キスをしてるのかなんて知らない。あなたが部屋にいるときに私は何も、何も見てない。あなた以外に。」

「ねぇ、キスしたいって近づいたらあなたはノーって言う?あなたが本当に欲しいのは私?あなたとただの友達でいたくない。でもこれは終るんだってことは知ってる。」

 

 

#5「Loveless Girl」

ジ:これ前の曲とちょっとつながってるよね。

あ:セットと考えられますね。この流れは好きです。

ジ:歌詞的にはさ、俺の妄想だけど、この曲は昔の二人の会話とかを振り返る曲。サビ前が男の子の言葉で、サビ前が女の子の言葉。歌詞にある「Did you make your televison breakthrough?」ってところが当時二人が見てた壊れたテレビのことで、そこから流れてた壊れたループが、この曲でずっと聞こえてる「Loveless」ってループで生きてるんじゃないか、なんて。

 

 

#6「Drive」

ジ:冒頭のギターでノックアウト

あ:いいリフですよね。実に80年代的。

ジ:ギターソロがシューゲイザー的というかドリームポップというか、今までになかった鋭さと浮遊感を持ってるよね。すごく好きな曲の一つ。

あ:ヘザーが自身のツイッターで発売日に「どの曲がすき?」って聞いてた時もこれは多くの人が挙げてました。

ジ:#1~3、#4~5ときてこの曲はズルいよ。

あ:前半のハイライトですね。

 

 

#7「When Did I Lose It All」

ジ:でました。俺にとって今作のベストトラック。

あ:ここで流れが変わってるような気がしますね。これまでの曲はアガる曲が多かったので、アルバムにはスロウな曲もあるだろうと期待してました。

ジ:冒頭から歌詞が切なすぎて初聴きから惚れてしまった。歌詞をみながら記事を書こうとおもったのはこれがきっかけ。全部の歌詞が泣ける。歌詞的には前の曲の「Drive」が男の子で、この曲が女の子の曲かな。(※3)それぞれが付き合ってたころを思い出す曲。

あ:「Eighteen」とも関わってるみたいですし、そうでしょうね。

(※3 以下、「Drive」と「When Did I Lose It All」の歌詞の一部)

「Drive」

「まだ同じ『もしも』を感じてるんだ。これは君についてじゃない。僕についてだ。」

「大丈夫じゃないよ。でもそれはいいんだ。」

「早くドライブする。“何か”を感じられるんだ。」

「When Did I Lose It All」

「そのすべてを失ったのはいつだろう。瞳の端には貴方がいた」

「交わって堕ちていったのはいつだろう。それはいつだって貴方だった。」

「二人で愛し合って年老いていくと思ってた。お互いを最高にした。私たちならなんだってできるんだって、あなたは信じさせてくれた。」

「これから、これから、あなたを放してあげるわ。貴方と結ばれたいの。でも今じゃないの。今じゃないの。」

 

 

#8「She」

あ:流れが変わったってさっき言いましたけど、それは単純に踊れる曲からさっきの曲とかこれとかみたいなドリーミーなことをしてるからですね。

ジ:デビュー作とは思えない引き出しがあることを示してくれたよね。

あ:単純なポップソングを逸脱して、構成美へのこだわりといえばこの曲が一番細かいですね。これはかなりthe 1975先輩に近い印象を持ちました。

ジ:歌詞がめちゃくちゃエロいけどね。「彼女は貴方を私と同じくらい気持ちよくしてくれてる?」ってあって、代わりの誰かでイってるんでしょ。嘘はいいわ。私は言えるから」って(※3)「代わりの~」の部分は途中で男のコーラスがあって、遠くで二人が同じことを思ってるってことを表してるんだと思う。

あ:エロいですね・・・

(※3 歌詞の「getting off」には口語で「異性と性的に親しくする」、「オルガスムスに達する」という意味もあるんだそうです)

 

 

#9「One More Time」


Pale Waves - One More Time

 

あ:いきなりさわやかサウンドに戻りますね

ジ:歌詞的には「また17の頃の私たちに戻れないのかな」ってあるから、過去を振り返ってるところは続いてるけどね。

あ:タイトルから未練の感じありますね。

ジ:感傷的なメロが続いてからこれだから、湿っぽくなりすぎないようにってことかな。

あ:マシューヒーリーから「後ろ向きな歌詞を書いてもスタジアムで演奏することを想定した曲を書くこと」ってアドバイスされてたらしくて、その手法が生きてるんじゃないでしょうか。

ジ:腕を突き上げて飛び跳ねたくなるね。

あ:ところで、CDのブックレットには前の曲とこの曲の間にアーシャがあって、これがカッコいいんですよ。

ジ:(確認)ちょっと怖いかんじもするけど(笑)

あ:ところで、このバンドはドラムのシアラがかなり中核を担ってるんですよね。プロデュースにか関わって、シンセサイザー・プログラミングもやったってことが書いてあるんです。

ジ:多彩だなあ。

 

 

#10「Television Romance」


Pale Waves - Television Romance

 

ジ:おまちかね

あ:今ライブではオープニングソングになってますけど、これからミューズの「シドニアの騎士」とかアメフトの「ネバーミーント」みたいなアンコールソングになるんじゃないかと思ってます。大名曲ですね。

ジ:俺もこれが〆曲だと思ってたけど、もっと自信ある曲を後ろに持っていきたいのかな。

あ:歌詞的にはなんか浮いちゃってますが、どうなんでしょう。

ジ:うん。これも俺の妄想なんだけど、さっきの曲「Loveless Girl」でテレビの話がでたでしょ。その時に二人が見てたロマンスものをこれが表してたらいいなぁ、なんて思うんだ。考えすぎかな(笑)

 

 

#11「Red」

ジ:これもリードギターが光ってるね

あ:ですね。ロックとシンセポップがうまく融合してます。Aメロがちょっとニューオーダーみたいですね。

ジ:たしかにそうかも(笑)。この曲がアルバム中で一番シンセをうまく使えてるような気がするよ。

あ:飾りみたいな空間的な音でも、メインの音でもなく、絶妙ですよね。

ジ:歌詞はあれだな。二人が付き合ってた頃に女の子が二人の初夜を思い出す曲だと思う。ホテルってワードも出てくるし。で、タイトルの「Red」っていうのは(自主規制)。もっと言えば、歌詞に「Slow down baby, are we gonna make it alive」ってあるしね。

あ:エロいですね・・・。

ジ:前の曲が、このアルバムを聞く人にとって、「二人が付き合ってたまさにその時期を見せてあげる」ってスイッチになってると思う。だから付き合ってるときのキラキラした感じが続いてるんだよ。

あ:あと、これもヘザー曰く、どうやらこの曲の人物とさっきの曲「Come In Close」の人も同一人物だそうですよ。(※4)

ジ:やっぱつながってるんだね。

(※4 以下、ソース。)

 

 

#12「Kiss」


Pale Waves - Kiss

 

ジ:これも結構前からある曲だよね。なんかこのアルバムではRedとつながってるような。

あ:テンポ感も似てますよね。次の曲も含めて、#11~#13のドライブ感はアルバム後半だな~って思えます。

ジ:わかるよ。この彼らの王道サウンドを立て続けに放っていく感じがいいよね。

あ:歌詞には倦怠感がありますね。

ジ:そっちか。俺はてっきり「付き合ってて人生バラ色!」って曲だと思ってた。(歌詞を確認)。・・・たしかに君の言う通り、バラ色ソングではないな。

あ:「はじめのころにしてたみたいにキスして」ってありますし。昔のほうが盛り上がってたのに、って曲ですね。女の子のほうが思ってるんですよ。

ジ:次の曲でも触れるけど、別れがほんのり近いんだろうね。

 

 

#13「Black」


Pale Waves - Black

 

あ:僕はこれがベストトラックですね。

ジ:人気あるみたいやね。

あ:やっぱり。なんかエモい。

ジ:歌詞とか気にせず聞いてた初聴きのときは、いい〆曲だと思った。

あ:歌いだしから「貴方はあたしを嫌いだした・・・」ですからね。

ジ:まさに別れの切なさ

あ:「Red」と対になってるんじゃないですかね。だから曲のタイトルが「Black」

ジ:そうか!なるほど!

あ:そしてジャケのアートワークが黒と赤の二色ってところが。

ジ:たしかにそうだよなぁ。言われてみればすごいよくできてるな。

あ:ここは凝ってますよね。他の曲はシンプルに歌詞の世界を表してると思います。

ジ:歌詞の話はこれくらいにして、音の話をしよう。この曲、このアルバムのなかではすごくバンドサウンドを前に出してない?

あ:そこがベストトラックに選んだ要因です。ちょっとパラモアみたいな。サビのところなんてホントにうっすらシンセがあるだけですし。

ジ:パラモアみたいってのはちょっとわかるわ。ずっとシンセをバックに歌ってた「You don't love as anymore~」のところが最後はがっつりバンドサウンドでやるのは展開として素晴らしい。

 

 

#14「Karl」

あ:ラストにして唯一のアコースティックソングですね。

ジ:ピンカートンとかオアシス1stかよって思っちゃうよね。

あ:(笑)

ジ:シンセで始まってこれで終わるってのは君の言う通り、きれいに出来すぎだよね。

あ:ちょっとギターをコピーしてみたんですけど、スリーコードで弾けちゃうんですよねこれ。この曲が世界で初披露された渋谷のインストアライブもそうですけど、ヘザーはいくつかの曲を弾き語りでもやってるんですよね。音響的な編集に特徴がある彼らですけど、歌モノとして骨組みがしっかりできてることが分かる一曲でもあると思います。

ジ:は?渋谷でこれやってたの!?都民ぜったい許さん。

あ:僕も翌日の用事のせいでなくなく行けませんでした・・・。

ジ:(都民を許さない気持ちが落ち着いてから)・・・落ち着いて、と。歌詞の解釈をしよう。多分だけど、この曲の主人公の女の子は、歌詞にある通りミュージシャンで、その彼女が作ってた作品が、今までの男女二人についてのことだったんじゃないかな。

あ:ロンドンでのショー、ってありますし、もしかしたらこの曲の主人公はヘザー自身なのかも。

ジ:大いにあるだろうね。で、主人公の女の子が好きだったカールって男の子のことを二人の男女の作品を作りながら思い出すのよ。男の子のほうはカールを重ねてるのかもね。今までの男の子も、カールもタバコを吸うみたいだし。そんな感じかな。この曲がある意味ボーナストラック的な役割をしてる。

 

 

 

ジ:さて、こうして改めて聞きながら振り返ってきたけど、あつみ君、どうでしたか。

あ:Pale Wavesって、僕にとっては初めてデビューを目撃したバンドなんですよ。サマソニでの初来日を見に行って、このアルバムも発売日に買って。

ジ:うんうん。

あ:今まで聞いてたものが基本後追いでした。これからこのバンドがどう変わっていくのか、あるいは何を貫いていくのかっていうことをリアルタイムで体感していく。その第一歩をこうして語れるのがとてもうれしい。それがこのアルバムに対しての最大の感想です。デビュー前から露出が多かったですし、多少いい意味で裏切られた楽曲が既にあったので。

ジ:非常に可能性に満ちていることが改めてこの作品で分かったよね。

あ:ジュンさんはどうですか。

ジ:やっぱり歌詞が素晴らしいってことかな。今回この記事を作るにあたって、初めて歌詞を解釈しながらじっくり時間をかけて味わうってことをやったけど、それが苦にならない、むしろそうさせてほしいと思わせてくれたことが大きい。アルバム構成も素晴らしい。彼らの十八番なメロディを出すタイミングも優れてる。金太郎飴っていう初聴きの感想は取り消さなくてはいけないと思ったね。

 

 

 

ジ:じゃあ最後に、二人でこのアルバムの採点を。

 

あつみ 85/100

ジュン 4.0/5.0

 

ジ:ヘザーが日本のiTunesでの今作の人気を知ってるみたいだし(自身のツイッターより)、進化して早く帰ってきてほしいね。今作で、いろんな方向に進化できることをわからせてくれたしね。

あ:2ndで真価が試されると言いますしね。とにかく近いうちの再来日に期待しましょう。

 

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(文:ジュン   thanks:あつみ君)

 

 

The Shacksはアブナイ

 

\アツイ!/ toraです。

皆さん、新しい音楽はどこで入手しますか?

ストリーミングのおすすめ欄フェスSNSなどなど…

実際、僕が一番好きなRadioheadSNSきっかけで知りました。

 

では、メディアはどうでしょう?これも結構重要ですね。

思えば、メディアきっかけでハマったバンドとかって僕はとても多かったような気がします。

T.Rex20世紀少年きっかけ)とか

Deep PurpleSOFTBANKのCMきっかけ)とか

Nirvanaドラマ・カラマーゾフの兄弟きっかけ)とか…

youtu.be

youtu.be

matome.naver.jp

ちなみにドラマのカラマーゾフの兄弟Nirvanaのみならず、RadioheadやらLed ZeppelinやらThe Strokesやら起用されててすごいです…

 

まあそんな感じで出会ったバンドで久しぶりにビビっときたバンドがあります。

 

このCM見たことありますか?

https://youtu.be/Ba2ebDtkuEM

なんだこの坊主美人は!!!なんだこのレトロソングは!!!新しいiPhoneのカメラすげえな!!!

 

この60年代臭プンプンなバンドはなんだ!と思って調べたら出てきたのがこの人たち。

 

http://thefader-res.cloudinary.com/private_images/w_760,c_limit,f_auto,q_auto:best/_images_uploads_gallery_Shacks_Sesse_Lind4_bmx9od/the-shacks-follow-me-video-premiere.jpg

ニューヨーク出身のバンド

The Shacks

です。まさかの2014年結成…

 

youtu.be

よく分かるメンバー紹介動画があるので貼っときますw

メインメンバーはボーカルのシャノンギターのマックスの2人。ドラムのベンキーボードのイヴァンは一応サブメンバー。さっきのcmの坊主美人はこのシャノンです。

マックスのスタジオにシャノンを呼んでセッションしたのが結成のきっかけだったそうな。

 

このバンドのサウンド60年代を思わせるレトロなサイケロック

 


The Shacks - This Strange Effect

 

This Strange Effect

This Strange Effect

  • The Shacks
  • ヴォーカル
  • ¥150
  • provided courtesy of iTunes

 

先ほどのcmで使われた一曲。元はThe Kinksの曲。(The Kinksバージョンもカバーだったか…忘れましたw)

 


Kinks - This Strange Effect

 

This Strange Effect (Live at Aeolian Hall, 1965)

This Strange Effect (Live at Aeolian Hall, 1965)

  • provided courtesy of iTunes

 

PVの映像も相まって、めっちゃヤバい感じに…

ラストのギターソロが逆再生ってのもサイケで60年代…あの頃皆、テープ逆に回すの大好きだったからね…

 


Left It With The Moon - The Shacks

 

Left It With Moon

Left It With Moon

  • The Shacks
  • ヴォーカル
  • ¥150
  • provided courtesy of iTunes

 

この曲の動画(確かこれとは別のライブ映像)に"best afternoon poolside music"みたいなコメントが残されていて、めっちゃ的を得ているなあと…

いい感じにやる気が出なくなる、ちょっとチープなゆるゆるサウンドも彼らの持ち味ですね。

 


The Shacks - Hands In Your Pockets

 

Hands In Your Pockets

Hands In Your Pockets

  • The Shacks
  • ヴォーカル
  • ¥150
  • provided courtesy of iTunes

 

この曲なんかはファンク・ソウル色が強くてまた面白いです。

 

こちらの3曲はすべて、セルフタイトルのEPに収録です。

 

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61xIjTTKA6L._SY355_.jpg

The Shacks EP

The Shacks EP

  • The Shacks
  • ヴォーカル
  • ¥1050

 

 

そして今年、待望の1stアルバム、"Haze"をリリース!!

https://simonsaxon.com/blogimg/the-shacks-follow-me-haze.jpg

Haze

Haze

  • The Shacks
  • ヴォーカル
  • ¥1500

 

国内版ボートラで”This Strange Effect”が収録されてるけど、EP買った方が早いよ…

 


The Shacks - Follow Me

 

Follow Me

Follow Me

  • The Shacks
  • ヴォーカル
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

 

リードトラック。ドライなギターがレトロで少しファンキー、いい感じ。シャノンが可愛い。(僕と同い年と聞き衝撃を受けてます…)

 


The Shacks - All Day Long

 


The Shacks - Blue & Grey

 

All Day Long

All Day Long

  • The Shacks
  • ヴォーカル
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

 

Blue & Grey

Blue & Grey

  • The Shacks
  • ヴォーカル
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

 

60年代といえば!フォークです。アシッドフォークとか。The Byrdsなんかも活躍してましたね。

このアルバム、フォーキーな曲も多めです。

 


The Shacks - My Name Is

 

My Name Is

My Name Is

  • The Shacks
  • ヴォーカル
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

 

彼らの楽曲はフレンチポップス的な趣もあるとの意見を聞きました。フレンチポップスもやはり60年代のイメージ。意外とサイケとフレンチポップスは紙一重だったりするんですかね…

どうでもいいですが、フレンチポップスだとFrance Gallが好きです。この曲のリフがかっこいい。


France Gall - Laisse tomber les filles 1964 HD (Tele Melody)

 

Laisse tomber les filles

Laisse tomber les filles

  • provided courtesy of iTunes

 

 


The Shacks - Birds

 

Birds

Birds

  • The Shacks
  • ヴォーカル
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

 

そして、極めつけはこれ。ヘンテコリフからのカントリーなアコギ、でもメインパートはフォーキー…The Shacksの変態性が垣間見える恐ろしい曲…

 

”レトロなサイケロックバンド”とこのThe Shacksをはじめにご紹介しましたが、こう改めてみると、ロックフォークファンクカントリーフレンチポップス…マックスはブルースマンのレッドベリーも好きだといいます…結構何でもありな気もしてきた…

 

それでも、彼らのサウンドサイケだと思わせるのは、そのサイケロックが謳歌していたころを思わせるとことんレトロな音づくり、そして何より、ボーカルのシャノンの甘いウィスパーボイスと思うのです。

”This Strange Effect”を聴き比べると、やはりThe Shacksの方が妖艶で、キケンな雰囲気がプンプンします。このバンドの根幹をなしているのはまさに紅一点シャノンといっても過言ではないのです!まさに「聴くドラッグ」

 

ライブもすごい!!!

 


The Shacks on Audiotree Live (Full Session)

 

The Shacks on Audiotree Live

The Shacks on Audiotree Live

  • The Shacks
  • ロック
  • ¥1050

 

Haze未収録の新曲もバッチリ。

めっちゃかっこいい!!!Hands In Your Pocketsなんかさらにファンク色が強まっているし、ラストのBirdsのセッションなんかロックの魅力がぎっしり詰まってる…

これは来日していただかなくては…

 

聴き終わった後、今が2018年であることをきっと忘れてしまいます。まさにトリップできる危険なレトロサイケバンド、The Shacks。アブナイです。

 

 

(文:tora)

 

 

人生最後の夏 - 鬱フェス2018

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最近いいライブを観る度に「夏が終わった」などと繰り返し言っているけど、一向に夏が終わってくれない。外は残暑がひどいし、9月になった感じも全くしない。

そんな中、誰かが考えた「平成最後の夏」とかいうキモいフレーズをもじって「人生最後の夏」などとさらにキモくして声高に叫ぶバンドのフェスに行ってきた。

それがこちら!!!

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「鬱フェス2018」だーーー!!!!!!

 

アーバンギャルドが主催をつとめる本フェス、今年で5回目を迎えました。おめでとうございます!

 

タイムテーブルはこんな感じ。

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この中から、私が観た下記の4つのアクトを振り返ります。

Maison book girl

オーケンギャルド (大槻ケンヂアーバンギャルド)

SPANK HAPPY

アーバンギャルド

 

 

✱  ✱  ✱

 

 

13:30〜

会場である渋谷TSUTAYA O-EASTへ到着。美人なフォロワーさんと合流し中へ入る。

客層がおもしろい。アーバンギャルドのファンがやはり多いようで、セーラー服を着た女の子が多い。腕が洗濯板みたいになってる子もいたな…。かと思えばおじさんもいるし、バンギャもいるし、オタクもいる。

会場が思ってたより大きくテンションが上がる中、アーバンギャルドの4人が登場。「盛り下がれ〜!」と彼ららしい開会宣言が行われ、期待値はさらに上がった。

 

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Maison book girl 13:50〜

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トップバッターはブクガ! 下手側のほぼ最前列を陣取ったおかげで4人がバッチリ見えました。矢川葵と井上唯の黒い見せパンもバッチリ見えました。ありがとうございます。葵ちゃんの脇も綺麗すぎた。

白の新衣装になってから初めてライブを観たのですが、いいですねあれ。腕の布とかちょっと邪魔そうだけど。唯ちゃんの衣装が特にかわいい。

ちなみに親知らずを抜いてほっぺがふっくらしていた和田輪ですが、少し日にちが経っていたのと姫毛で隠れていたのもあり、その様子はあまり確認できませんでした…。

それにしてもブクガの4人、顔の造形が良すぎませんか? なんかもうライブ中ずっと「超かわいい…」としか思ってなかったです。セトリもクソやばだった。ていうか6曲は一瞬! やっぱりロングセットで観たい。

 

・セットリスト

1. レインコートと首の無い鳥

2. faithlessness

3. 十六歳

4. film noir

5. snow irony

6. my cut

 

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オーケンギャルド 15:50〜

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少し休憩を挟んだあと、大槻ケンヂアーバンギャルドのコラボステージへ。オーケンは鬱フェス皆勤賞らしく、それもすごいけど、すぐそこでオーケンが歌ってる事実がやばすぎた。そしてよこたん(浜崎容子)は黒いエナメルのセーラー服を着ている。エロすぎ。

MCではオーケンの新ソロプロジェクトについての告知が。正式名称は明かされなかったが、通称として「オケミス」というプロジェクト名が公開され、会場がわいた。しかもそのオケミスから2曲も披露! どちらも本当にいい曲でした。

最後は筋肉少女帯の代表曲「踊るダメ人間」で終了。すげえもんを観たな。

 

・セットリスト

1. 釈迦

2. ハッピーアイスクリーム

3. 退行睡眠の夢 (オケミス)

4. ポエム (オケミス)

5. 踊るダメ人間

 

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SPANK HAPPY 18:35〜

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ガストで腹ごしらえをしたあと、松永天馬や和田輪もファンを公言するSPANK HAPPYへ。これが想像以上に良かったです。

私はユニット名を知っている程度で聴いたことがなかったのですが、菊地成孔さんのお名前は存じ上げておりました。

打ち込みのクールな曲に合わせて踊る2人の艶やかさよ…。エアギターだけでなくエアサックスやエアキーボードなども飛び出すパフォーマンスには目を見張るものがありました。さすがの貫禄。最高にかっこいい! この日一番の収穫はSPANK HAPPYを知れたことです。

↓再始動についての記事

 

・セットリスト

(分かり次第載せます)

 

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アーバンギャルド 19:05〜

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トリはもちろん主催であるアーバン。彼らのライブを観るのは3年ぶりくらいなのですが、その時よりも遥かに大きいステージでたくさんの観客を前にパフォーマンスをするアーバンを観ているとすごく感慨深い気持ちになりました。アングラカルチャーの新星としてカルト的な人気を誇っていた彼らも今やフェスを主催する側になって、色々なアーティストを巻き込んでいる…。異端だったはずのアーバンギャルドが新たなスタンダードになったことを実感できました。

個人的なハイライトは「都会のアリス」と「箱男に訊け」と「平成死亡遊戯」。「都会のアリス」ではセーラー服に身を包んだMaison book girlが登場! んがわいいいいいいんんん…。コショージメグミのスケバン感は板につきすぎてました。「箱男に訊け」ではダンボールに身を包んだオーケンがステージに現れ、曲終了後「全然動けなかった!!!」と叫び会場が爆笑に包まれるなんて一幕も。

アンコールでは出演者全員がステージに立ち、「ももいろクロニクル」で大団円! 素晴らしいライブでした。

 

・セットリスト

1. あたしフィクション

2. プリントクラブ

3. 水玉病

4. 自撮入門 (w/椎名ぴかりん)

5. 都会のアリス (w/Maison book girl)

6. ビデオのように

7. 大人病

8. 平成死亡遊戯 (w/絵恋ちゃん)

9. 箱男に訊け (w/大槻ケンヂ)

10. 萌えてろよ (w/PASSPO☆)

11. あくまで悪魔

12. シンジュク・モナムール

13. 大破壊交響楽

14. ワンピース心中

en1. さよならサブカルチャー

en2. ももいろクロニクル (全出演者)

 

 

✱  ✱  ✱

 

 

アンコールのMCでは、よこたんがこんなことを言っていました。

「私も日々生きづらいとか死にたいと思うことはあるし、ここにいるみなさんもそう思ったことがある人ばかりだと思います。だから私たちはそんな人に寄り添うような音楽をこれからも作っていきます」

この言葉が、アーバンギャルドの全てを物語っているような気がして、思わず目頭が熱くなりました。あんな女神のような人でも自分と同じようなことを日々考えている。だからこそ、彼らの音楽は支持されるし、私にとっても大事なものとしてずっと響いているということを、改めて実感するに至りました。

 

鬱フェス、来年以降もさらにパワーアップしたものになることを期待してます!

 

 

(文:おすしたべいこ)

 

 

/ / 新譜発売記念企画 / / 揺らぎ『Still Dreaming, Still Deafening』全曲セルフレビュー

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2018年8月8日、滋賀県出身のバンド・揺らぎが新作『Still Dreaming, Still Deafening』をリリースしました。初の全国流通盤です。おめでとうございます!!!

ということで、この度ご本人へのインタビューが実現しました。すごいね!!!

揺らぎと出前寿司Recordsの関わりは1年前の対談記事(旧サイト)から始まりました。

あれから1年、我々はサイトを一新し着実に記事を出し続け、揺らぎも活動を本格化しついに新作を出すに至りました。感慨深いです。

さて、SONIC MANIA直前の夕間暮れ、渋谷の某ファミレスに我々は集い、色々とざっくばらんに話してもらいました。当サイト独占の内容もかなりあります。本当にご協力ありがとうございます。最後まで是非!

 

話し手:みらこ(Miraco / Vo. G.)、かんちゃん(Kantaro Kometani / G.)

聞き手・進行:さこれた

聞き手・文:おすしたべいこ

 


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/ / 作品全体について / /

 

みらこ:一つの作品としてちゃんと聴けるアルバムにしようみたいなことは最初から言ってたな。

かんちゃん:曲、曲、曲じゃなくて、全部で一つみたいな…。Pink Floyd『The Dark Side of The Moon』、あれって全部繋がってるじゃないですか。ああいうコンセプトアルバムを目指した。

みらこ:日本人はみんな曲、曲、曲やもんな。そこは全体で一番意識したとこやな。

さこれた:それやろうと思った理由とかありますか?

かんちゃん:やりたいことがコンセプトアルバムじゃなくて、目的は(他のバンドと)差別化したかった。

みらこ:まず全員でスタジオ入る前に先に出来てたのが「Utopia」「Bedside」で、完全にそこからほぼスタート。そこからどういうアルバムを作ろうって話になって、残りの曲を作っていった。没になった曲いっぱいあるけどな、「ギャングスター」(仮タイトル)とか。笑

さこれた・たべいこ:笑

みらこ:大体ひどいもんな、仮タイトル。

かんちゃん:「なんかできた」とか、「長いやつ」とか。

みらこ:「日没自殺」とか。

さこれた:どれですかそれ。笑

みらこ:(揺らぎの)前身バンドから知ってる人は知ってるんですけど、「サンセットスーサイド」って曲があって、「Unreachable」はその曲のコードを改良して作ったんです。ぜんぜん曲調違うけど。それでタイトルが決まるまでは「日没自殺」って呼んでました。

かんちゃん:「人間椅子」感が強い。笑

みらこ:あとなんやろ…「ノリノリ」とか、昔のやつだと「ドリンクバー」とか「飲食禁止」とか。

たべいこ:ファミレスの影響受けすぎじゃない…?

 


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/ / 1. B/C ~ 2. Horizon / /

 

みらこ:まず「Horizon」ができて「B/C」ができた。そこからまた「Horizon」を補正して全体ができたって感じ。ベースの音は最初と最後は同じです。初めは日が昇ってない水面にゆらゆら浮かんでて、ドラムの音でパッカーン!みたいな。始まり感を出した。

さこれた:「Horizon」は最初から仮タイトルなしでそのまま…?

かんちゃん:「シガーロス」。

一同:笑

みらこ:なんか曲できた時に「これシガーロスやん…」みたいな。

かんちゃん:「コード変えたらシガーロスやん」って。

みらこ:「我らは北欧の地に…」みたいな。笑

かんちゃん:ちなみに「Horizon」の歪んでる所は、ジョン・フルシアンテ(ex. Red Hot Chili Peppers)と同じアンプとエフェクターを使ってます。

みらこ:提供はYAJICO GIRLの榎本さんです。ありがとうございます!笑

 


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/ / 3. Utopia / /

 

みらこ:これは結構前からできてて、展開も私が8割考えたし、最初からかなりイメージが決まってて。これは絶対復帰のアルバムで「再出発」みたいな感じで出したいって言うのでタイトルも「Utopia」ってずっと決めてて。これも仮タイトルなしかな。で、これはかんちゃんおらんくて、(当時の)サポートギターだったFaded old cityの加瀬くんがギターを決めてくれて。かんちゃんが(カナダの留学から)帰ってきてからちょっと手直ししたな。

かんちゃん:最初に僕がかせくんにコードを送って、フレーズとかを考えてもらった。

みらこ:だからあれはかんちゃんテイストというよりは…っていう感じやな。かせくんが思う揺らぎを作ってもらった感じ。最後まで結構まとまらずに悩んだよな。展開が多すぎて…。

かんちゃん:浮いてる曲じゃないですか。揺らぎじゃないって訳ではないですけど、作品のなかでは浮いてるかな~と。

さこれた:なんか(話してる)かんちゃん見てると笑っちゃうな…。

一同:爆笑

かんちゃん:あの作品の中では浮いてるから、みんな難航したのかなっていうのはある。

さこれた:浮いてるっていうか、そんなネガティブじゃないけどね。まあでも色は違うかな。

みらこ:あれがシューゲイザーを聴かない人の入り口になってくれればと。リード曲は今回ないんですけど、でもまあ、あれが入り口の曲。

たべいこ:いい意味でみんな聴ける曲だよな。

かんちゃん:こんなにあれだけ(再生回数が)いくとは思わなかった。

みらこ:思わなかったな。Spotifyでは一番多い。まあ、ある意味目論みは成功やな。入り口として。

かんちゃん:正直あんまりライブではやりたくないけどな。

みらこ:うん…。

さこれた:なんで?

みらこ:「Utopia」やる?みたいなテンションになる。聴いてる分にはいいんやけどなんかハッピーすぎる。

かんちゃん:どういうテンションで弾いていいか分からない。

さこれた:みんなそういうの苦手そうですもんね。笑

一同:笑

みらこ:そうなんですよ…。笑 ひねくれてるもんな、みんな。

 


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/ / 4. Bedside (album ver.) / /

 

みらこ:レンジ広くすることをめっちゃ意識しました。もっと広いところでやってるみたいな。

さこれた:前のどんなんだっけ。

みらこ:まず私の声がめっちゃ幼い。自分でもびっくりした。こんなに変わるんや~って。

さこれた:(前のを改めて聴きながら)そう言われると全然違うな。

みらこ:前のバージョンはエンジニアがまず違うんで。『nightlife e.p.』と今回は一緒で、Homecomingsもやってる方。

さこれた:なんだろ…今の方がエッチなんだよな。

かんちゃん・たべいこ:笑

みらこ:確かに色気はあるって言われたけど意識はしてなくて、自然と表現したいことの中に色気が加わった感じ。結果として出た。

さこれた:今のほうが"ベッドサイド"って感じがする。

みらこ:それは夜的な意味で…?

さこれた:なんかね…今のは自然の中にあるベッドのサイドって感じなの。前のは空間の中のベッドのサイドって感じ。まあイコール「レンジが広い」なんだけど。笑

一同:笑

さこれた:言い方悪くすると前のは狭い。部屋って感じがする。今の方が作品全体を考えると合ってるね。

たべいこ:アルバム全体にマッチするようにスケールが大きくなってる。

かんちゃん:あと、最初のハウリングはいろいろ試したな。

 


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/ / 5. Unreacheble / /

 

さこれた:さあ「日没自殺」ですよ。

かんちゃん:「Bedside」の終わりから続いてる感じだな。

みらこ:これはめちゃくちゃ明確なコンセプトと人物像があって。まず昔の曲のコードを使って曲を作るっていう作業をやってて。あれ結構できたのギリギリなんですよ。「Horizon」もそうだけど。できるまでずっと思ってたのが、上手いこと言えるか分からないけど…みんなにとって「絶対揺るぎない存在」の誰かがおって、みんなその人になりたがってるみたいな思いを曲にしようと思って。で、曲に出てくるその子はもう誰もが憧れる、他人に何を言われても気にしない存在。今の日本人には絶対必要そうな感じ。みんなそういうの気にするから…。で、じゃあその子は誰かなって想像をした時に、MVに出てくれたヒナコちゃんってお友達で、初めからその子がイメージにあったんです。もうパッて出てきて。絶対MVも出てもらおうと思ったし、最終的に「Horizon」と「Unreachable」のどっちをMVとして出そうか迷ったけど、やっぱり「Unreachable」かなって。

さこれた:…ちょっともう一回話して。笑

一同:笑

みらこ:説明するの難しいんですよね…。

たべいこ:誰もが自分の中に持っている揺るぎない憧れの存在みたいな…?

みらこ:で、みんなその子になりたがってるっていう。…歌詞!歌詞見たら分かる!

さこれた:橋本環奈?

一同:笑

みらこ:そんな天使じゃ駄目なんですよ、芯がガチっと通ってる子じゃないと。もうその子が歩いてるだけで空間が歪むくらいの。なんかこう、歩いた所に波紋ができるくらいの感じ。笑

さこれた:宗教の話ですか?

みらこ:わからへ~~~ん! なんて言えばいいんやろ…。

たべいこ:綾波レイ

みらこ:でもそんな感じかもしれない。笑

さこれた:(ここで歌詞カードを取り出す)この歌詞カードがバラバラなのもいいよね。

みらこ:それもめっちゃこだわった。かんちゃんがんばってくれたもんな。

さこれた:これかんちゃんが考えたの?

みらこ:(デザインの)やりとりとかやってくれた。(歌詞カードを指して)その、揺るぎない憧れの子を見てブルーな気持ちになってる第三者の視点なんですよこれは。

さこれた:第三者…!

みらこ:憧れの子が存在して行動しているところを見てるみたいな。で、その子が歩いてるみたいなイメージ。だからまず冒頭の"うねる~しずむ "は、歩いたらどうなるかってイメージなんです。ここが一番難しいなかんちゃん。

かんちゃん:僕も分からない…。

一同:笑

みらこ:分からなくていいんですよもう。まあ、これが歩いてる様子、というか。で、この最後のカッコが曲の解説というか、歌詞ではないけどちゃんと入れとって。で、"baby blue"って「優しい憂鬱」みたいな、なんとなく憂鬱みたいなぼんやりしたイメージで。いろんな訳があるんですけど、そこはもう好きな訳を当てはめてもらいたい。で、"あの子はすべてのあこがれさ "って。

さこれた:ゆえの「Unreachable(たどりつけない)」ってことね。

みらこ:で、この神は"佇んでいる 誰の気も知らないで "。他人のことは気にしない存在やから。

たべいこ:かっけえ曲だな!

みらこ:ほんまか!笑 ほんまにそう思ってんのか!笑

さこれた:このMVめちゃくちゃ好きなんだよな。

たべいこ:めちゃくちゃいい。

みらこ:あれは良かった。

さこれた:スーパーカーのジャケかと思ったもん。あの鏡のやつ。

一同:笑

みらこ:で、あれ海辺じゃないですか、MVもそうだし。"shallow"って浅瀬で。浅瀬に神みたいな存在が立ってるんですよ。

さこれた:「Only Shallow」(My Bloody Valentine)か。

たべいこ:スタタタって。

一同:笑

みらこ:わ~~~~~。笑

たべいこ:スタタタって歩いてる。笑

みらこ:で、この辺は歌詞っていうよりは詩。単語を並べて詩的な表現でいこうと思って。で、あの神様は私のそばに実は立っておられるのですねって。"you'll stand by my side"はそんな感じ。実はみんなあこがれてるけど、自分もなろうと思えばその存在になれることに気づいてほしいっていうメッセージでもある。…むずっ!

さこれた:でも言いたいことは分かってきた。

たべいこ:そうだね。

みらこ:で、この訳が最後の"(みんな~憂鬱)"。うわ~伝わるかな。

さこれた:…疲れてたりしたの?この時期。笑

一同:爆笑

さこれた:なんか宗教とか始めようとしてたの?笑

みらこ:仲がいい友達に「みらいちゃん自由だし人のこと全然気にしてなくていいね」って言われて。でも一番そういう人になりたいのは実は自分やからっていう背景があって、この曲が出てきた。

さこれた:これは確かに言語化できないな…。

みらこ:全然自分は憧れの存在だと思ってないし、それに一番なりたいのは自分だって気づいたから。

さこれた:でもそれはすごく分かる。

みらこ:みんなそう思ってると思ったからそれも問いたいし、多分みんなそうなれる可能性を秘めてると思うから。

さこれた:まあ隣の芝は青い、ですよね。

みらこ:どう? かんちゃん分かった?

たべいこ:(やっぱりお母さんか?)

かんちゃん:もう、分かんない…。

一同:笑

みらこ:…じゃあ、次は音楽的な話も。私はビッグマフしか踏んでない。

さこれた・たべいこ:へー…!

みらこ:多分この曲が一番轟音と透明感を同居させるっていうのを意識したかな。もっとギターえげつない音出したほうがいいって言い出したのゆうせいさん(Yusei Yoshida / Dr.)やな。もっとドカンといこうって。笑

一同:笑

みらこ:参考にしたのはNirvana「Breed」のイントロ(『Nevermind』収録)。全体としてはMystery Jets『Curve of the Earth』

みらこ:かんちゃんもなんか言ってや。

たべいこ:(お母さ略)

みらこ:いっぱいあるんちゃう?言うこと。

さこれた:オタクしていいんだよ。だっておれらこれから(ソニマニで)オタクして終わるじゃん。笑

一同:笑

かんちゃん:二人とも「Breed」みたいな音を出すよりは、僕は単音のクリーンな感じで弾いた。

みらこ:だいぶ長いことフレーズ考えてたよな。で、これアウトロのかんちゃんのギターがマジでかっこいい。もう脳汁出る!笑 ぐらい好き!

さこれた:イきそうになる…。

一同:笑

かんちゃん:本望だ…。

さこれた:でもほんとかっこいいんだよな。

かんちゃん:この頃っぽいフレーズは弾きたくないな~と思って。そういう音は避けて…。

さこれた:ニヤッニヤしながら言って…このバンドのギターちょっとめんどくさい人だな。笑

かんちゃん:爆笑

みらこ:でもかんちゃんはもう作ってるときは職人タイプで、ライブでは一気にヒーローになる感じ。

さこれた:かっけえ~! おれもなろっかな~!

たべいこ:なにその「なろっかな~」って。笑

さこれた:おれもそれになりてえ~、「Unreachable」だな。笑

たべいこ:うまいこと言うなよ…。

みらこ:これタイトル決めたのゆうちゃん(Yusuke Suzuki / Ba.)やな。タイトルは基本的にかんちゃんとゆうちゃんの合作で、「Unreachable」と「Path of the Moonlit Night」はゆうちゃん命名

かんちゃん:「Unreachable」はフルシアンテと曲名がまったく一緒なんです。

みらこ:ちょうど曲のコンセプトをメンバーにしゃべって、「タイトルどうする?」ってなって、じゃあそれに合うんじゃない?って。あの人ネーミングセンスあるよなマジで。

かんちゃん:散歩行って帰ってきたら…。笑

みらこ:そう、ミックスの最後段階でおぎのさんが「じゃあそろそろタイトルを…」って言ったら、「じゃあ散歩行ってくるわ~」って言って帰ってきたらもうできてた。笑

さこれた:フルシアンテ好きな人キモくていいな。

一同:笑

かんちゃん:あと、この曲はベースでコード弾きしてます。

たべいこ:この曲だけめっちゃしゃべってるな…。やっぱりこの曲が一番思い入れ強い?

かんちゃん:僕的にはこの曲が一番ちゃんと制作した感がある。どれかが手を抜いているとかじゃなくて、ちゃんと作ろうって。

みらこ:だいたいノリで出来るから…。

さこれた:なんか、物理を感じるよね。

たべいこ:物理?笑 もうちょっと具体的に言って!

さこれた:なんかね、なんだろ…物理を感じる。おれは。

たべいこ:ぼや~っとじゃなくて形があるみたいな…?

さこれた:そう、なんか、食物連鎖。おれ全然自分で何言ってるか分からない。

一同:笑

みらこ:食物連鎖…?ってなったよ。笑

さこれた:なんか感じるんだよな、物理と生命を…。

 


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/ / 6. Path of the Moonlit Night / /

 

さこ:じゃあ最後の曲行きますか。

みらこ:「Unreachable」から場所移動してる感じ。街中から自然に帰るイメージ。

かんちゃん:収まるところに収まる感じ。

さこれた:子宮ってこと?

みらこ・かんちゃん:近いかも。

たべいこ:いや、大名曲ですよ…。

みらこ・かんちゃん:笑

みらこ:おすし先生大絶賛。笑 ありがとうございます。笑 あれは一年位前からあった曲やな。もともと長さも短いしメロディも違って、サビもちょっと違った。もともと6分だったし。なんか、クソ長い曲作りたいなって。

かんちゃん:最初は16分だった。

さこれた:(聴きながら)子宮だな。

一同:笑

みらこ:タイトルは「月夜の小道」っていう意味なんですよ。

さこれた:落ち着くよね。

みらこ:これ、一回静かになるところでかんちゃんのギターが微妙にシャラシャラ鳴ってるんですよ。

かんちゃん:僕的にも一番思い位入れのある曲。聴き流してほしくない…。

みらこ:展開とかめちゃくちゃ考えたし。この展開作るので、かんちゃんもだけどゆうせいさんも大活躍してたな。

さこれた:(聴き終わって)シャラシャラしてた!

一同:笑

みらこ:その静かになる所で、急に地球からビューンって行って大気圏バーッって超えて宇宙に行って、宇宙空間って音聴こえへんから、真空状態にいきなり放り出されるみたいな。で、ドラムの「カッカッ」って音でまた現実世界に引き戻されるようなイメージ。

さこれた:このアルバムSFなんだよな。

みらこ:90年代とかのSFめっちゃ好きなんですよ。ちなみに最近観て良かった映画は『ホライズン』。B級で評価悪いけどめっちゃ良かった。ベタな昔のSFめっちゃ好き。

かんちゃん:この曲作ってた時、僕も2001年宇宙の旅をちょうど観てる時期だった。

みらこ:歌詞の話をすると、実は『nightlife e.p.』収録の「AO.」アンサーソングなんですよ。「AO.」に関しては別に歌詞の意味は深く考えてもらおうとは思ってなくて。でも「青」って顔料からできてるし神秘的なエピソードも多くて、「青」についてひたすら歌うっていう曲だった。で、一応「AO.」の中にも「あなたの答えを勝手に探してください」っていう変な回答は入ってるんですけど、一応それの回答みたいな。ちなみに仮タイトルは「モグワイ」でした。

みらこ:「青」っていう概念を表したかった。

かんちゃん:だから最初の曲の名前を"Because"(「B/C」)にした。

みらこ:なぜなら…って。

さこれた:なるほどね…。きもいな…。笑

一同:笑

さこれた:おれはこの世でループ系が一番好きだから。一回聴いた時「もう結婚しよう」って思った。笑

みらこ・かんちゃん:爆笑

さこれた:なんかね、良すぎると粗探しするよね。

みらこ:粗ありました?

さこれた:ねえんだよな。笑

たべいこ:一つもない。笑

さこれた:あったら今全然言うけど、本当にないんだよな。悔しい。「あーあ」つって。笑 おれらが欲しいものを全部詰められた感ある。

みらこ:レコーディングはかんちゃんとのボリューム奏法の共同作業が大変でした。

さこれた:クソキモじゃん…密室でどんなえっちなことしてんのかな〜と思ったら、ボリュームをグイ〜ってやってる。笑

一同:笑

かんちゃん:やっぱりちゃんと聴いてほしい。集中して、聴き流してほしくない。

みらこ:なんか、月に向かって小旅行してるけど、いきなり地球に戻されるSFだと思って、ちゃんと聴いてほしい。まあ、時間ある人だけでいいけど。笑

一同:笑

かんちゃん:歩きながらとか、行動を伴う音楽じゃなくて、12分間、一対一で聴いてほしい。

みらこ:あの静かになる部分は静かな所で集中して聴かないと聴こえないようになってるし。

さこれた:鑑賞物だよね、これは。

かんちゃん:削って削ってこの長さ。

さこれた:まあおれらとしては30分とかでも普通に良かったけど。

みらこ:かんちゃん:笑

かんちゃん:ライブではできる。

 

 

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/ / 質問コーナー / /

 

Twitterで募集した質問からいくつかピックアップして答えていただきました。送ってくださったみなさんありがとうございます!

 

Q. 同世代で意識してるバンドは?

みらこ:皆無。意識する必要もないくらい自分の世界ができてるから…。リスナーとしていいなって思う音楽はいっぱいあるけど。

 

Q. 滋賀と東京を行き来する中で「郊外」と「都市」の齟齬はあるか?

みらこ:ないです。作品にも反映されてない。揺らぎは「自然っぽい」みたいなことをよく言われるけど、私は"みんなが見たい幻の風景"を作り出したいからそういうことはあまり考えてない。他のメンバーはどうか分からないけど私はそう。それを作り出すのがボーカルの仕事です。

 

Q. 揺らぎの音楽はマス(大衆)にも届くか?

みらこ:これだけ音楽ジャンルが多種多様になっている中で、じゃあ大衆とは何かって思うし、自分らだけの問題じゃない。でも、日本と世界の両方に行きたいな。どう?かんちゃん。大衆行ける?

かんちゃん:無理やな。

みらこ:うん、今の日本じゃ無理。でも世界ならある意味マスに出られるとは思う。まあ何が起こるかわからないし、無理とは決め付けられないけど。でもまず大衆には聴いてほしいとは思ってない。感覚が違う。

 

Q. シューゲイザーはやりつくした?

みらこ:最初からシューゲイザーをやってるとは思ってないです。

 

Q. 音源のアナログ化は?
みらこ:ダワパパ(FLAKE RECORDS)におねだりやな。

 

Q. 今のインディーズシーンにおける自分たちの立ち位置は?

みらこ:知らない。なんも考えてへん。うちらは「Unreachable」だから。

さこれた:キーワードですね。

 

Q. 今作のフェイバリットは?

かんちゃん:「Path of the Moonlit Night」

みらこ:ボーカル目線だと「Unreachable」

 

※その他、2人が書けないことばかり言うのでごっそり省略しました。

 

 

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/ / 終わりに / /

 

さこれた:おれらさ、発売前に音源もらったじゃん。おれの感想だけど、ずっと自分で聴いてて「これ絶対Twitterで盛り上がるだろうな」って思って、その通りになったじゃん。で、ここ最近聴いてめっちゃ思うのは、『シューゲイザー・ディスク・ガイド』の帯のジャケットの中にいても違和感無いんだよね。

一同:笑

シューゲイザー・ディスク・ガイド (SPACE SHOWER BOOKs)

シューゲイザー・ディスク・ガイド (SPACE SHOWER BOOKs)

 

さこれた:ジャケットもめちゃくちゃいいのさ。触った時の質感も良かったし。

みらこ:紙ジャケには絶対にしてほしいって指定はした。

さこれた:名盤集みたいなの作ったら絶対いるんだよな。10年前にリリースしてる感。音じゃないところもすごく好きだなと思った。

たべいこ:全部に貫禄があるよね。全然インディーズバンドって感じはしないし。

かんちゃん:嬉しいですね…。

さこれた:しかも年下だよ?

みらこ:さっきも(都内CDショップへの挨拶回りで)思ってたより若かったって言われた。笑 22歳なんだ~って。

さこれた:海外で揺らぎ観たい。

みらこ:行きたいな~。

たべいこ:別格だし全然行けるんだよな…。

 

※その他、2人が書けないことばかり言うのでごっそり省略しました(2回目)。

 

 

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このあと、ソニマニに行くのを渋っていたかんちゃんをみんなで説得し、チケットを半ば強引に買わせ、ベースのゆうちゃんが合流。なぜか私は揺らぎメンバー3人を引き連れて海浜幕張へと向かうことになりました。

 

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(我ながらいい写真だ)

 

さて、いかがだったでしょうか。なかなか濃い内容なので楽しんでいただけたと思います。

 

便宜上「シューゲイザー」というジャンルの中で語るとしたら、揺らぎは日本の現行のシューゲイザーバンドの中では別格の存在だと思ってます。そして別格だと感じるのは、やはりシューゲイザーというカテゴリーの中では語りきれない魅力に溢れてるからだと信じてます。

揺らぎ、いいです。

 

今回の記事で気になった方は、是非CDを手に取ってみてください。ジャケットや歌詞カードなど細部までこだわったデザインを見てほしいです。

とりあえず聴いてみようという方は、サブスクリプションもあります。

 

ライブも勢力的に行なってます! 最新情報などはTwitterで。

 

※ちなみに3人の写真ばかりですが揺らぎは4人組バンドですよ!(この日ドラムのゆうせいさんはお仕事でした。お疲れ様です。)

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(文:おすしたべいこ)

 

 

風。(デスキャブとフォクシング)

    

    8月が終わった。秋の風が少しずつ出てくるこの時期だが、既に自分の中で大きな風が吹いている。それは二つの新譜が起こしているものだ。

 

Death Cab For Cutie "Thank You For Today"

Foxing "Nearer My God"

 

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今回はこの2枚のレビューを書かせてもらう。

 

 まずはUSインディの至宝、デスキャブの新譜。8/17にリリースされた。サマソニの前日だ。サマソニ前の高揚感、そしサマソニ後の余韻の中で自分は何度も聞いた。

 そんな今回の新譜について、僕の友人、あつみと共に振り返る。

 

(あつみ)

 今回のアルバムは、前作「金継ぎ」のダイナミックな印象からすると拍子抜けするほど全体が落ち着いている。だが、繰り返して聞くと #8「You Moved Away」に見られるように、リズムにとても神経が使われているという印象を受けた。


Death Cab for Cutie - You Moved Away (Official Audio)

ドラムンベースのような細かいビートにピアノ・エフェクトがかかったギターが乗るというところでは昨年リリースの名作であるザ・ナショナルの「sleep well beast」が思い起こされる。非常に今の「夏から秋に変わる間」に相応しいアルバム。#2「Summer Years」では「You can't double back to your summer years(再び夏たちへ戻ることなんてできないんだ)」と歌われ、#6「Autumn Love」という曲も収録されている。非常に季節感があり、9月中がこのアルバムの最も旬な時期だろう。

 


Death Cab for Cutie - Summer Years (Official Audio)


Death Cab for Cutie - "Autumn Love" (Lyric Video)

 

以上があつみ君の感想である。

 

 僕としても、このアルバムはこの時期にあったアルバムであると思う。だが、それ以上に「今作こそが、金継ぎを超える最高傑作ではないか」と思わせるほど、アンサンブルが分厚くて美しい。前作「金継ぎ」が午後4時の心地よい西日の中であるとすれば、今作は三日月がのぞく夜7時というところだろうか。前作に少なかった「憂い」が今作はまた戻ってきたと思う。メンバーが脱退し、新たにメンバーを加えて5人態勢となったデスキャブのスタートを飾る、素晴らしいアルバムになっている。

 

 

 さて、デスキャブの新譜のレビューはこのあたりにして、今回どうしても合わせて紹介したい新譜であるFoxingのアルバムについて、僕のレビューを書こう。

 このアルバム、なんとデスキャブから抜けたメンバーであるクリスがプロデュースを担当している。だから、今回合わせて紹介したかった。このアルバムのリリースはデスキャブの新譜よりも早かったのだけれど。

 今年のベストオルタナティブロックアルバムを受賞すべきモンスターアルバムである。

 デスキャブにも通じる憂いのあるインディオルタナに、静→動のコントラスト、打ち込み、シンセ、ストリングなどの多彩な音、ミューズのような壮大さ、エモーショナルな叫び、それがたった一枚に詰まっている。Youtubeでも全曲聞くことができるから、なんとしても聞いてみてほしい。

 本当は全曲に詳しく感想を書きたいが、長くなってしまうのでトラック#1から#5まで紹介しよう。(トラックは#12まである)

 

#1「Grand Paradise」

 壮大なパラダイスという意味。いかにもこのアルバムをよく表したタイトルでこのアルバムは始まる。打ち込みとピアノとギターの静かなAメロから突然の叫びで冷徹なアルペジオが響くサビが鳴る。しかし喧しいという感覚は全く抱かせない。閉じた世界の大きな扉が開いて、冒険が始まるような曲だ。


Foxing - "Grand Paradise" (Official Audio)

 

#2「Slapstick」

 アルペジオを前に出した静かなアンサンブルが紡がれていく、いかにもインディロックな良曲である。

www.youtube.com

 

#3「Lich Prince」

 このアルバムのベストトラック。徐々に盛り上がる構成、サビの爆発もあるが、とにかく最後のギターソロが始まった瞬間に「優勝」って気分になる。ゆっくりと閉じていくラストも必聴である。

www.youtube.com

 

#4「Gameshark」

 ボーカルのささやくような声とシャウトの差が美しく聞くことができる。バンドアンサンブルの間を飛び交うようにいろんな音がある。大サビへの持っていきかたがとにかくうまい。


Foxing "Gameshark" (official audio)

 

#5「Nearer My God」

 このアルバムのタイトルにもなった曲。ジャーニーの「Don't Stop Believin'」を彷彿とさせるような優しくて壮大な曲である。ボーカルの上手さがここでもいかんなく発揮されている。途中で静かに浮遊するような間を作って、大サビに持っていく展開がずるい。ギターの泣きもきいてる。PVがとても冴えない。歌詞が切なすぎる。

www.youtube.com

 

 名残惜しいが、ここで紹介記事を終わろうと思う。残りは自分の耳で聞いてほしい。聴き終わった後に「とんでもない作品が今年生まれてしまった」と気づくだろう。

 

 昨今、洋楽ではロックがそれほどヒットするようなジャンルではないし、オルタナなんてなかなか注目されることが難しい。

 だが、今回のデスキャブの新譜、そしてデスキャブの元メンバーの下で生まれたFoxingのアルバムは、大きく注目され、旋風を巻き起こすと、僕は信じている。

 

 2018年の夏の終わりから秋にかけて、デスキャブ旋風が吹き上げる。誰もがこれを感じることを願う。

 

 

(文:ジュン)

 

 

渋谷を轟音で塗りつぶした夜 - 17歳とベルリンの壁 × 揺らぎ

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2018年9月1日、渋谷club乙-kinoto-。オツじゃなくてキノトです。この場所に、シューゲイザーの未来を担うバンドが集結しました。

 

The Waterfalls (Opening Act)

揺らぎ

17歳とベルリンの壁

 

8月8日にそれぞれ新作をリリースした17歳とベルリンの壁と揺らぎのツーマン「Seventeen Front vol.3」でした。これが最高じゃない訳がないだろ!!!ということで、鼓膜チャレンジな一夜の様子を振り返りたいと思います。

※かなり個人的な目線と主観での文章であることをどうかご容赦ください。ライブ後に帰宅してバーッと書きました。写真も全くありません。すみません。

 

 

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▷ The Waterfalls

 

まずはオープニングアクトであるThe Waterfalls。ギターとベースがレフティでなかなか珍しい。そしてセキグチコウスケさん(G. Vo.)はThe CureのTシャツを着ておられる…。その時点で信用度がグンと上がりました。

 

ライブは初見でしたが、"和製Ride"とでも言うような疾走感+シューゲイザーサウンドがグッドでした。文字通り「Ride」という曲もあったり。最高か…??? 音の洪水やで。海外のインディーバンドって言われても違和感ないです。これからさらなる活動に期待できますね。 スーパーカーやThe Pains of Being Pure at Heartあたりが好きな方も是非! いいバンドです。

 

セットリスト

1. A long long sleep

2. Somewhere

3. Ride

4. (曲名未定)

5. Fall

6. Youthlight

 

The Waterfalls - EP

The Waterfalls - EP

  • The Waterfalls
  • ロック
  • ¥800

「Somewhere」MV

 

 

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▷ 揺らぎ

 

知っての通り私は揺らぎの大ファンです。なのでレコ発ということもありめちゃくちゃ楽しみにしてたのですが、まあ普通にその期待を超えてきましたね…。クッソ音デカかったな。(耳栓の配布ありました。)

 

持ち曲全部演りました。ありがとうございます。「sleeptight」から始まるのやばいって。しかも、あのZAZEN BOYS「KIMOCHI」のカバーも飛び出しました。ありがとうございます。本当に。やばいって。

みらこさん(Vo. G.)はバンドの他にコーラスの仕事もしていて、その透明感のある歌声に定評があるのですが、今回の「KIMOCHI」のカバーでそれがより伝わったというか。シンガーとしてのポテンシャルの高さを改めて感じました。揺らぎの曲で歌う際の轟音からほのかに浮かび上がるようなウィスパーボイスは相変わらず最高でしたね…。女神です。

 

途中シールドが死んでギターの音が出なくなるトラブルがありつつも、そんな些細なことは轟音で全てかき消されました。みらこの地響きのようなギター、ゆうせいさん(Dr.)のタイトで激しいドラム、ゆうちゃん(B.)のズンズンくるベース、かんちゃん(G.)のエロいギター。デザインされたサウンドプログレッシブな曲たち。揺らぎはポスト・シガーロス、あるいはポスト・マイブラです。

 

※ちなみに、これはメンバーから聞いた話ですが、元々はYuckをカバーしようとしていたみたいです。どこかの機会で披露してくれたら嬉しいな…。

※揺らぎの新作に関しては、先日インタビューを行なったので近日中に別途記事を公開します。お楽しみに。

 

セットリスト

1. sleeptight

2. Bedside

3. Soon

4. night is young

5. Utopia

6. KIMOCHI (ZAZEN BOYS cover)

7. Unreachable

8. AO.

9. Path of the Moonlit Night

10. B/C

11. Horizon

 

「Unreachable」MV

 

 

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▷ 17歳とベルリンの壁

 

本日の主催にしてトリ。やはりベルリンは強かった…。

まずたくじさん(G.)のエフェクターボードのデカさよ。なんかビカビカ光ってるし、要塞みたいでした。17歳とエフェクターボードの壁やん。聞くところによると見る度にエフェクターが増えてるらしいですが、本当ですか?

それはともかく、ベルリンの良さってやっぱりポップな所なんです。サウンドは心地いい轟音(音源よりも音圧強め)で良質なシューゲイザーなんですけど、そこに同居するメロディのポップさとのバランスが本当に素晴らしいんですよね。

 

そして、先日MVが公開された「表明式」では、実際にコーラスとして参加していたみらこが登場! ベルリン+みらこというなんとも贅沢な光景。

さらに、揺らぎに続いてこちらもカバーを披露。なんと、くるりワンダーフォーゲルでした…。これはずるすぎる。

個人的なハイライトは本編ラストの「プリズム」でした。最高にかっこいい。

 

会場である渋谷club乙は秋に移転のため閉店するらしいのですが、今年で17周年で偶然にもバンド名の「17」と一致する…なんてこともありつつ。さらにつるたさん(Vo. G.)曰く、既に新曲に取り掛かっているとのこと。この先も彼らから目が離せません。

 

セットリスト

1. 展望

2. スパイラル

3. 話す卵

4. 表明式 (w/みらこ)

5. 反響室

6. 光景

7. ワンダーフォーゲル (くるり cover)

8. 千日

9. 繁華街へ

10. 終日

11. 複製品たち

12. 地上の花

13. プリズム

en. ハッピーエンド

 

Object - EP

Object - EP

「表明式」MV

 

 

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〜終演後と打ち上げ〜

 

終演後、本日限定のカクテル"かしゆかの涙"を飲んでいたら、みらこが笑顔で脇汗を見せてきました。

※私が初めて揺らぎのライブを観た際、終演後にみらこが脇にできた汗染みを見せてきたのですが、その次のライブでなぜか私のチケットが「汗染み」で取り置きされていた…というエピソードがあるんです。なんの説明ですか?

 

そんなこんなで揺らぎメンバーと喋っていたらいつの間にか打ち上げに参加してました。今冷静に振り返るとあの場所に自分がいたの超やばいな…。みんなで乾杯しました。

ベルリンのたかのさん(B. Vo.)と少し話せたし、私のことを知っててくれました。ありがたい。あなたのこと、マイブラの単独で見てました。(つるたさんとは話せませんでしたが、私はPerfumeのTシャツを着て最前で観てましたよ!!!)

The Waterfallsの二人にも帰り際にご挨拶させていただきました。またどこかで。

総じて、いい夜でした。本当に。

 

 

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冒頭で私は「シューゲイザーの未来を担うバンド」と書きましたが、The Waterfallsも揺らぎも17歳とベルリンの壁も、シューゲイザーというカテゴリー/範疇だけでは語りきれないと思うんです。

 

The Waterfallsは既に質のいいインディーロックバンドとしてしっかりリスナーに届いてるし、これからいくらでも化ける気がします。

揺らぎは影響源が多岐に渡るバンドだったりする訳で。それが国内の現行のシューゲイザーバンドとは一線を画すオリジナリティに繋がってるし、結果世界にも届く音になってるんです。

17歳とベルリンの壁は先に触れたようにポップネスを大事にしているように感じるし、それはシューゲイザーが特別好きではない人にも波及するポテンシャルをちゃんと持ってるってことになるんです。

 

シューゲイザーは死んだジャンル」と言われる時代はとっくに終わりました。シューゲイザーに様々なエッセンス/要素が付随され、新しい遺伝子たちがウヨウヨ生まれてます。マイブラも来日しましたからね。

 

今回の三組のライブを目撃できたことを誇りに思います。みなさん本当にありがとうございました。またそのうちお会いしましょう。

 

 

(文:おすしたべいこ)

 

 

Courtney Barnettの目、オルタナ。

 

へいへい、toraですよ。

 

気が付いたら平成最後の夏も終わり…

皆さん夏フェス等々音楽生活お楽しみでしたか?

 

9月に入ってもまだまだ目白押しですが、今年の新譜も素晴らしい作品が多いですね!

 

そんなわけで、今年の新譜でめっちゃ良い!と思ったアルバムの人をご紹介していこうと思います。

 

この人よ!!!

https://ksassets.timeincuk.net/wp/uploads/sites/55/2015/07/2015CourtneyBarnett_Press_250315.jpg

オーストラリアメルボルンのSSW、

Courtney Barnett

です。

 

2016年のグラミー新人賞にもノミネートされたすごい人。

 

 

この人を知ったのは、確か高2くらいの時にTwitterで見かけたのがきっかけだった気がします。

f:id:delivery-sushi-records:20180805014059j:plain

「凛とした出で立ちで歌っているレフティー(ここ重要)ギタリスト。(写真参照↑)

その頃、NirvanaKurt Cobainの映画が近々公開とあって、何かとそういうワードに敏感だった僕は、まさにその言葉通りだった彼女の写真にに心惹かれたわけです。

実際の彼女は緩そうな雰囲気ですが…w

 

youtu.be

 

そして、そのKurt Cobainの映画を見に行った日、彼女の1stアルバム、”Sometimes I Sit And Think And Think & Sometimes I Just Sit"(長い!)を買って帰ったわけでございます。

https://f4.bcbits.com/img/a0937482796_10.jpg


Courtney Barnett - Sometimes I Sit And Think, And Sometimes I Just Sit (Official Full Album Stream)

 

 

端的に言って

最高。

Twitterで皆さん #私を構成するなんちゃら~ ってやってますけど、僕のそれには無事ランクインしてます。2010年代のオルタナ名盤だと信じています。

 

そして今年、3年ぶり2枚目のアルバム、”Tell Me How You Really Feel”をリリース!!!

https://f4.bcbits.com/img/a3297919058_10.jpg


Courtney Barnett - Tell Me How You Really Feel (Full Album Official Audio)

 

Tell Me How You Really Feel

Tell Me How You Really Feel

 

今回はそんな新たなオルタナクイーン、Courtney Barnettの話をしていきますよ!

 

 

 

彼女の特徴は、その詩世界だとよく言われています。

なのでこの人に関しては国内版買って歌詞読みつつ聴くのもありだと思いますね。

 

www.cinra.net

(僕は歌詞に関してはあまり頓着しないタイプの人間なので、この記事がとっても分かりやすいですw)

 

では彼女の音楽の方も見ていきましょう!

 


Dead Fox - Courtney Barnett

 

Dead Fox

Dead Fox

  • provided courtesy of iTunes

 

実は前に別に記事で少しご紹介したんですが、彼女の音楽はちょっと緩いオルタナギターポップやと思います。

このDead Foxは僕が初めて聴いた曲。すごく爽やかなんですが、どうにも引き締まってない歌声の感じオルタナでインディーですね。

 

歌詞も非常に緩い、というか、彼女の詩世界はとにかく客観的。(特に1stで顕著)

この曲の

"More people die on the road than they do in the ocean
Maybe we should mull over culling cars instead of sharks
Or just lock them up in parks where we can go and view them"

(海よりも路上で死ぬ人の方が多い。多分サメの代わりに車を処分することを考えた方がいいわね。それか車を公園に閉じ込めて鑑賞するの。)

 というリリックの何とも言えぬセンス…

 

 


Pedestrian At Best - Courtney Barnett

 

Pedestrian at Best

Pedestrian at Best

  • provided courtesy of iTunes

 

こちらはSonic YouthNirvanaを思わせる、歪みまくりギターのオルタナソング。こんな曲でも語り調に歌うのが意外で面白いです。

 

”I love you. I hate you. I'm on the fence. It all depends."(あなたを愛しているし憎んでる。どっちつかずで状況次第。)というリリックで始まるこの曲は、デビュー前にも関わらず、期待の眼差しで世間から見られている状況を吐露した曲だとか。普通に恋人との険悪な関係について書かれているようにも見えますけどねw

”Give me all your money and I"ll make some Origami, honey."(有り金全部よこしなさい、折り紙折ってあげるわ)という詩が大好きですw

 

 


Courtney Barnett - Elevator Operator

 

Elevator Operator

Elevator Operator

  • provided courtesy of iTunes

 

すごく明るいポップなギターソング。オリバー・ポール君が屋上へ向かうエレベーターで出会ったおばちゃんに自殺するんちゃうかと勘違いされる曲です。

 

 


Depreston - Courtney Barnett

 

Depreston

Depreston

  • provided courtesy of iTunes

 

最高にチルアウトできるゆったりサウンド…これ聴きながら夏はゴロゴロしたいですね…

プレストンにあるお家を見に行く歌です。家の描写が歌詞になるもんなんですねw

 

 


Courtney Barnett - Nobody Really Cares If You Don't Go To The Party

 

Nobody Really Cares If You Don't Go to the Party

Nobody Really Cares If You Don't Go to the Party

  • provided courtesy of iTunes

 

めっちゃグランジポップな曲。超爽やかですが、ソロがめっちゃオルタナでかっこいい。

”I wanna go out but I wanna stay home."(出かけたいけど家にいたい)っていうの分かりすぎて辛い()

 

 


Courtney Barnett - Avant Gardener

 

Avant Gardener

Avant Gardener

  • provided courtesy of iTunes

 

1stの国内版のボートラとしても収録されている彼女の代表曲の一つ。ゆるゆるインディーソング。ガーデニングしてたら突然倒れて救急車で運ばれちゃったって曲w

 

 


Courtney Barnett - Nameless, Faceless

 

Nameless, Faceless

Nameless, Faceless

  • provided courtesy of iTunes

 

今年発売の2ndからのリード曲。The Breedersのメンバーも参加のめっちゃオルタナな曲。

SNS社会を歌った曲だとかなんとか。確かに”Nameless, Faceless"(名前も顔もない)だよね…

 

 


Courtney Barnett - Need A Little Time

 

Need a Little Time

Need a Little Time

  • provided courtesy of iTunes

 

2ndで一番気に入ってます。どこかThe Bendsの頃のRadioheadを思わせるようなオルタナサウンドでかっこいい。

このアルバムは自分の内面を歌う詩が多めだそう。確かにそんな感じですね。

 

 


Courtney Barnett - Charity

 

Charity

Charity

  • provided courtesy of iTunes

 

すごくWeezerな雰囲気でかっこいい。Buddy Hollyっぽい。

 

Buddy Holly

Buddy Holly

  • provided courtesy of iTunes

 

 

youtu.be

 

I’m Not Your Mother, I’m Not Your Bitch

I’m Not Your Mother, I’m Not Your Bitch

  • provided courtesy of iTunes

 

タイトルは”I'm Not Your Mother, I'm Not Your Bitch"

タイトルからすごい…この曲はもうNirvana。Tourette'sみたいな爆発感。

 

 

ちなみに彼女が最初に買ったアルバムはNirvanaNevermindだとかw

おい「コートニー」…

 

Nevermind

Nevermind

 

 


Courtney Barnett - Sunday Roast

Sunday Roast

Sunday Roast

  • provided courtesy of iTunes

 

なんと!ご本人が弾き方を教えてくれる超親切なPV。僕も弾けるようになりましたw

スロウなインディーロックナンバー。ちょっとNeil Youngっぽい?

とってもポジティブな曲です。

 

 

…どうでしょう、Courtney Barnett。緩い歌声とともに奏でられるオルタナインディーロック。そしてその詩世界…どっぷり浸かってみてください。

 

 

(文:tora)