出前寿司Records

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新年1発目にそぐわない静謐の世界~minus(-)「D」~

 

はじめに

   どうも、アキオシロートマグルです。

   実はリニューアル前にあれこれ書いた結果、若干の燃え尽き感と共に「マジで何を書こうかな…」とか思ってました(2017年の年間アルバムレビューもあるんですが、まだそのモチベーションでもない気がして…)。

   今年に入ってからもTwitterであれこれ最初に書くとか呟いたのですが、正直どれも1発目じゃない感が強くって。しばらくなにも浮かばなかったんですよ。

   でもどうせ産みの苦しみを味わうならそれまで気分転換でも…と思って、暇な時間に映画とか本とか見てるうちに

今は心が凪いでるんだろう

ってことがぼんやりと浮かんできました。

   そういう心持ちを反映した音源のレビューをしようかなと思って選んだのがこの1枚です。

 

 

minus(-)「D」(2014)


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  1. No_9
  2. RZM ※guest vocal:KENT
  3. No_6
  4. No_4 ※guest vocal:KEN LLOYD
  5. B612(ver.0) ※guest vocal:クガツハズカム
  6. No_2

 

   元SOFT BALLET藤井麻輝と、2016年に急逝した同じく元SOFT BALLET森岡賢によるユニットminus(-)(読み方はマイナス)の1stミニ・アルバムです。


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(写真左が森岡賢、右が藤井麻輝)

   SOFT BALLETの説明はほんとに長いので割愛しますが、90年代に活躍したインダストリアルやEBM的な要素のあるシンセポップバンドとだけ今は記しておきます(いつか取り上げるかもしれません)。

   で、まあ話を戻すとそんなバンドのキーボーディストだった彼らが2014年に結成したユニットがこのminus(-)

   現在ミニ・アルバムを3枚、フルアルバムを1枚出してる彼らの音楽性はアルバムごとに異なるが、今作に限っていえば「少しノイジーなアンビエント」。

   今作を主導して作った藤井麻輝(ふじいまき)の色が非常に強くでている形です。ちなみに森岡賢(もりおかけん)はEDMやもっとポップな音楽が好きだったりしたらしいですが、藤井はその手の音楽がまったくもって好きじゃないという正反対の嗜好をしていたのが非常に特徴的で、そんな彼らだからこそ成し得る化学反応もあったのだと思います。

   ただ、森岡賢亡き今はもうそれを見ることはかないませんが…。

 

   アルバムの話になりますが、今作は先程も言ったようにアンビエント要素が強く起伏は少なめです。

  • ビートがあっても前に出すぎない。
  • キーボードの旋律を全面に出すこともしない。
  • 随所にうっすらとかぶさってるノイズ。

   ファンからしたらまさしくどこを切っても藤井麻輝だなあと思わせる作品です。

   ただそれでいてバランスがよく、結構聞きやすいから不思議なもので、ミニ・アルバムという分量なのも一因だと思われます。

   このユニットはボーカル専任がいないので曲によってゲストボーカルを呼んだりするのですが、今作は

  • KEN LLOYD(読み方はケンロイド、OBLIVION DUST/FAKE?)
  • KENT(読み方はケント、Lillies and Remains)
  • クガツハズカム(きのこ帝国)

   ジャンルこそポスト・パンクだったりオルタナティブ・ロックだったりかなりバラバラですが、きっちりと色に染められるのはminus(-)側、ボーカル双方の技量でしょう。

   ちなみにクガツハズカムとはきのこ帝国のボーカル、佐藤千亜妃の別名義です。どこから繋がりがあった…。

 

   その起伏の少なさと暗さに人は選ぶでしょうが、音作りのクオリティの高さと静謐な世界観にハマる人は絶対ハマる1枚です。

youtu.be

 

   minus(-)のお披露目ライブに行ったの、少しだけ自慢です。

 

 

あとがき

   新年1発目にしてはやけに静かだなと思いましたが、いつも以上にナチュラルな気持ちで記事が書けたと思います。

   ちょっとだけminus(-)の話を続けると、森岡賢は僕の大好きだったアーティストの1人でした

   亡くなった時はショックよりもこれからどうすんだろう…って気持ちが強かったことを書いていて思い出したり、改めて「D」の頃やその次のアルバム「G」の頃のインタビュー記事を読み返したりで少しだけ懐かしくなったり…。

www.cinra.net

www.cinra.net

 

 

   ちなみに今は藤井麻輝のソロユニットになってます

youtu.be

 

   実は初めて書いた非ロック系の記事、なんだか不思議な気持ちでした。

   ここまで読んで頂いた方に御礼申し上げます。

 

 

(文:アキオシロートマグル)