おすしたべいこのMBV散歩 vol.2
どうも!おすしたべいこです。無事に第2回を迎えられて嬉しく思います。
早速今回のトピックなのですが、私は先週の日曜日(2月18日)に本サイトのメンバーでもあるさこれたと白糖・ツインズと一緒にとあるトークイベントに参加して来ました。それがこちら…!
(写真はディスクユニオン新宿オルタナ館さんのこちらのツイートからお借りしました。→ https://twitter.com/ds1_indie_alt/status/965165153988653057 )
良い写真だ…。そうです。ご存じの方も多いかと思いますが、THE NOVEMBERSの小林祐介さんと、ライターやカメラマンとして活躍されシューゲイザーにも造詣が深い黒田隆憲さんです。このシューゲイザー好きの御二方によるシューゲイザー好きのためのトークイベントでした!
場所はディスクユニオン新宿オルタナ館内だったのですが、おそらくあの狭い店内に30〜40人は集まっていたかと思います。ここにいる全員がシューゲイザー好きだと思うとかなり"異常"な空間でした。笑
そして内容も興味深いものばかりでした。非常に濃い時間を過ごした中で、特に印象的だった部分をピックアップしてご紹介させていただきます。では早速!
↓ ↓ ↓
▷▷RideとTHE NOVEMBERS
この日はRideの来日公演前夜であり、そのオープニングアクトをTHE NOVEMBERSが務めるというタイミングでのトークショーでした。小林さんは「My Bloody Valentine、Ride、Slowdiveの中ではRideが自分たちに一番近い部分があると思っていて、そういった意味では共演できて嬉しい」といった旨のことを仰っていました。特にツインボーカルである部分にも近さを感じており、THE NOVEMBERSでもいずれはやりたいそうで、これは期待しちゃいますね!
また、共演するにあたりどのようなセットリストにするか迷われたそうですが、最終的には「いつも通り」に落ち着いたそうです。後日私も東京・大阪公演ともに確認しましたがこのような感じで。
( https://twitter.com/the_novembers/status/965534853012733952 )
たった5曲ですがかなり強力ですね。本編のRideより轟音の程度で言うならTHE NOVEMBERSの方が上だった、なんて声も。
▷▷Rhapsody in beautyについて
THE NOVEMBERSのRhapsody in beautyは2013年9月30日に行われたマイブラの東京国際フォーラム公演に影響を受けて制作されたと言います。この公演は特にサウンド面でケヴィンの要望を形にしたもので、確かに改めて聴いてみるとそれ以前のTHE NOVEMBERSの作品と比べると音響的な深さや重みが違うなと素人ながら思ったり。
作品の背景を垣間見ることで聴こえ方が変わってくるのは音楽の面白い部分だと思いますね。
▷▷Isn't Anythingは水木しげる
小林さんはマイブラのIsn't Anythingのことを「水木しげる感」と表現していました。
確かにサイケデリックかつオルタナ感で突っ走る感じはある意味Lovelessより衝撃度で言えば強い点も多く、「感情が迷子になる」という小林さんの指摘にも頷けます。
▷▷黒田さん所有のリマスター音源試聴
黒田さんの私物であるケヴィンのサイン入りのアナログリマスター盤(現在マイブラの公式サイトでのみ販売されている代物)を流す場面があったのですが、全員がその素晴らしい轟音に酔いしれました。
ただ正直な所、私はそこまでしっかりした違いを感じられず非常に悔しい思いをしました。バシイッ!!! 耳が安いな!!!!!!!!!(カミナリのツッコミ風)
許してください。もっとじっくり聴けばはっきり違いを感じられると信じ、私もそのうちアナログリマスター盤を手にしようと思います…。私も中音域の違いを感じたいです。耳かき専門店でも行って準備しておくか。は?
※ちなみにこちらのアナログリマスター盤、ディスクユニオン新宿オルタナ館さんにて極小ながら入荷したようです。気になる方はお早めに。
▷▷シューゲイザーとシチュエーション
THE NOVEMBERSの数あるレパートリーの中でも名曲として名高い「今日も生きたね」。小林さん曰く、この曲はご自身の娘さんに向けた遺言というシチュエーションで制作されたそうで。これまた聴こえ方が変わってきますね。
ここで話は黒田さんが記事の企画で考案したシチュエーション別シューゲイザーのプレイリストへ。
『シューゲイザー・ディスク・ガイド』監修者・黒田隆憲が制作するプレイリスト: シチュエーション別のお勧めシューゲイザー10選
いやあ〜、とても良いラインナップですね…。ここで私が改めて思ったのは、シューゲイザーを聴きたくなる場面とか気持ちって実は色々あるんだなと。シューゲイザーと十把一絡げに言ってもその内訳は細分化されているし、個人によってシューゲイザーの定義自体に若干違いもあるのが事実で。その違いをみんなで共有してみるのも面白いのかなと思ったりしました。
ちなみに私は感情のメーターがマイナスに振れている時にシューゲイザーを求めることが多いです。轟音に身を委ね全てをどうでもよくしたくなるというか…。はい、病気。
▷▷Rideイントネーション問題
これは個人的に一番面白かったトピックなのですが、"Ride"を発音する際のイントネーションが人によって違うという指摘でした。
具体的には「ライド↓」と最後を下げて言う場合と、「ライド↑」と上げ気味に言う場合に分かれるということで。これは少し前から私も感じていた違いなのですが、この日至った一つの結論としては「おっさんはライド↓と下げて発音する」でした。笑
確かに自分を含めて周りの若い人は「ライド↑」と言う人が多く、年齢が高めの方は下げる傾向にあるなと。自分は若いということが証明されました!!! バブバブ!!!!!!
でも冷静に考えて、rideという英単語の正しいイントネーションって「ライド↓」ですよね…? うん、まあ、はい。
▷▷シューゲイザーフォント問題
小林さんの発言ですが、シューゲイザーの作品のジャケットはマイブラのLovelessに代表されるようにぼやけたものが多い中で、そこに書かれたフォントだけがはっきり印字されているのは違和感がある、と言った旨のことを仰っていました。
事実Lovelessも結構しっかり印字されており、会場が笑いに包まれました。またリマスター盤によって少し程度が違っていたり、最近のものはケヴィンの老眼対策で印字がはっきりしているなんて冗談(?)も…。
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さて、いかがでしたか? 当日の様子が少しでも伝わっていたら幸いです。
この日は黒田さんの著書である『シューゲイザー・ディスクガイド』に載っていたビリンダのインタビューのフルバージョンが来場者に配布されました。超絶貴重ですよね。じっくり読みたいと思います。とりあえず今回はこの辺で。
次回もシューゲイズシューゲイズゥ!
(文:おすしたべいこ)